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日本海軍の艦上機(特に太平洋戦争時のも)には、なぜ積極的に主翼折り畳み機構が導入されなかったのでしょうか? 艦上攻撃機には十分に取り入れられているようですが、艦戦、艦爆には申し訳程度というかエレベーター寸法の制約に対応したようにしか見えず、1機あたりの格納面積を縮小して搭載機増加を意図したようには思えません。米海軍はF6F,F4U,SB2C,SBD,TBFは小さく畳んで搭載機の増加に寄与しているように思え、比較すると、ちょっと残念です。 gsaz |
- 複葉機の時代までは根元から折畳めたのですから邪魔をしたのは翼内燃料槽なのだろうなぁ、とは思いますが・・・。しかし、その後も折畳みをもっと取り入れようという動きはあるにはあるんです。
BUN
- >1.
タンクのない外翼部を畳むだけでも、効果はありそうなんですがね(現に97式艦攻ではやってるわけだし)。
(N)
- 「出撃時間の短縮」だったような気がします(自信あんまり無いです)
それと、SBDは主翼折り畳み機構が付いてなかったと思います。
吠える狂気
- 開発時期や用途から比較対照としては全く適当ではないですが…
主翼を大きく折りたたむことなら晴嵐はそれが可能でした(折り畳み方も似ていますね)
実例があるのですから技術的に不可能ではなかったでしょう。
烈風天駆
- 推測ばかりで本当に申し訳ないのですが…
日本海軍は、艦上機の分解格納と言う手段で搭載機数の増加を意図していたのかもしれません。
そうではなく、常用機数の増加というお話ならば、それは運用面からの制約がついたものと。
そこまで踏み込めば航空機の構造だけの問題ではなくなってしまいますね。
烈風天駆
- プラモデルなんかで並べてみれば判ると思いますが
グラマン機みたいな気合の入った折り畳みをしない限り
そんなに極端に格納数は変わらないと思います
米海軍機でもSBDやF4F−3は折りたたみ機構を持ちません
日本の同世代機と事実上変わらないのです
開戦前までの単葉機ではそこまでするほどの要求や要望は少なかったのではないでしょうか
これが格納数増大を狙った折りたたみに流れるのは
それに見合った思想や発想(運用方針や戦術でも良いですが)が有ったからであり
日本軍では同時発進数に苦しんでいるように、搭載余力よりはそれを活用する手段が無いことや
真珠湾の時に大慌てで他から機材・人員をかき集めたように
入れる機体の手配にそもそも苦しんでいたのですから
必要性や要求順位は決して高いものではなかったのではないかと想像します
SUDO
- 複葉機は各国あのような大胆に折りたためるみたいですね。
グラマンF4Fがあのような折りたたみ機構を有するのは
イギリス海軍空母の狭いエレベータ対応が起因です。
イギリス軍は折りたたみ機構の無いF4Fも同時に発注していますが
空母搭載機とせずにたしかギリシャかドコかに送ってしまいました。
あの折りたたみ機構は当初アメリカ軍パイロットにも不評で
「艦底のはずせる駆逐艦に乗る気になるか?」
とかさんざん悪口をいわれたそうです。
日本で採用したら源田さんあたりが何を言うかな。
アメリカ軍は折りたたみ機構F4Fをミッドウェー海戦から積んで
艦戦隊が18機から27機に増えましたが
ハタして効果があったのか?
ななし
- ●折りたたみによる翼の強度問題が解決できなかったからだと思います。米軍は油圧式
による折りたたみが出来ましたが、日本は油漏れ他の問題があり全面的な翼たたみが出来
なかった。ちなみに米軍の航空母艦の収納機数は、折りたたみ効果によるものだけでは
なく、格納庫内の上段のバーに飛行機をトンボのように吊っていたことにもよります。
ホーネット
- 便乗質問させてください。
SUDOさんが述べられている
「日本軍では同時発進数に苦しんでいる・・・」
についてなのですが,九七艦攻や九九艦爆などは
1 主翼を折り畳んだまま飛行甲板上で発艦準備
2 自機の発艦が迫った段階で,少し前方に出るなどして主翼をのばしたうえで発艦する
といったことはできなかったのでしょうか。
できなかったのであれば,それは,折り畳み機構に油圧式を採用できなかったことによるものなのでしょうか。
ご教授いただけると幸甚です。
Zafira
- 同時発艦機数には発艦時間も影響します。1機につき数十秒余計にかかれば攻撃隊機数分プラス折畳みによる増加機数分の時間が掛かるのでこれも問題となるのではないでしょうか。例えば伊勢、日向の中途半端に思える空母改装は攻撃隊の発艦時間による制約も理由の一つです。
あとは今の所、想像する以外にないでしょう。
BUN
- 質問者です。質問文で自分の名前を間違って入力してしまいました。m(_ _)m
改めて当時の機体の翼幅を展張時と折り畳み時について手調べてみました。
94水偵(14m>4.9m)、零観(11m>5.3m)、零式水偵(14.5m>7.4m)、
97艦攻(15.6m>7.3m)、99艦爆(14.4m>10.9m)、
F6F(13m>4.9m、但し水平尾翼は5.64m)、TBF(16.5m>5.8m)、F4U(12.5m>5m)です。水上機はともかく、空母機では折り畳み時に2.5〜5mほど差が出ています。もし、日本の正規空母が米機並のサイズに主翼を折り畳める機体を搭載したならば搭載機の増加数は小さくなかったのではないかと思います。(図面を引いてみてないので推測です)
>6 「同時発進機数で苦しんでいた」とは小型空母でのことでしょうか。
例えば、マリアナの翔鶴は第1次攻撃隊に46機発進させたと読んだことがあります。ずいぶん多いなという印象ですが、米空母ではもっと多いのでしょうか。
>9 に関連して
米空母の発艦準備中の写真では、全機が主翼を畳んでおり、発艦が迫ると一機ずつ主翼をのばしているようです。それに対して日本の写真の場合は全機が主翼をのばして並べられています。(見た写真だけなので日米とも全部そうだったとも言い切れない)
gsz
- BUNさん,早速のご教授ありがとうございます。
たとえば発艦する機体の後ろに主翼を伸ばす作業を行っている機体を2機並列に並べ,その後の機体が主翼を折り畳んで待機しているというようなことを思い描いておりました。これならば1機分の作業時間+増加機体数+α程度で発艦可能では?などと考えましたが,おそらく現実はそのような簡単なものではなく,越えなければならないハードルがいくつもあったことでしょうね。
gsazさん,私も同様の写真を目にする度,疑問に思っておりました。
ただ,個人的な感想を記させていただきますと,当時の日本の艦載機の主翼折り畳み機構については,史実のようなものが妥当だったのでは?と思ってしまうのです。と申しますのも,例えばF6Fのような主翼折り畳み機構を導入しようとしたとして,重量増加(折り畳み機構+主翼強度補強等),それに伴う性能低下,主脚収納等構造の複雑化,生産工数増加といった諸問題は決して小さな問題とはいえないのではないかと思うからです。(米海軍のA4等の例もあることですし)
Zafira
- >12
gszさん,お名前を間違えてしまい,失礼しました。
Zafira
- ドシロートの意見ですが、
彗星艦爆の例に見られるように
発動機出力の劣る日本は、重量の増える
折りたたみを嫌ったこともあるのではないでしょうか?
無頼庵
- 艦上攻撃機は急激な機動を行わず
艦戦、艦爆より機体強度対策がやさしいので
日本でも艦上攻撃機だけあのように大胆に折りたたみ出来たんでしょう。
あと補助翼の途中で折りたたむわけにも行かないので
補助翼の長い艦戦は不利でしょうね。
ななし