2349 |
橘花についているベンチュリー管ってなんなんでしょうか。 いろんな本で調べたんですけどいまいちよくわからないんです。 また、火龍が実際に造られていたとしたら、 これにも取り付けられたでしょうか? ヒロヤス |
- http://www.google.com/ で「ベンチュリー管」で検索すると一杯出てくるけどなぁ。
要するに中央部を絞った筒で、流速増加による低圧を生み出す装置です。
その低圧で何をするかについては色々とあります。
ピトー管実用化前の複葉機では速度計に使っていましたし、
サクション(エンジン駆動の吸引ポンプ)のない機体ではジャイロ駆動の圧力源にしたり、
サクションのある機体でも後づけ機器の駆動に使ったり(飛燕の一部に見られる
ベンチュリー管がジャイロ照準器駆動用ではないかと言われています)、
放熱や排気効率を上げるために使われたりすることもあるようです。
さて質問の橘花ですが、残された写真にピトー管が見える以上速度計測用ではないでしょう。
想像するに、急造ジェット機である橘花にはエンジン駆動のサクションポンプがなく
(あるいは間に合わず)、ジャイロ計器の駆動用にベンチュリー管を使っていたのでは
ないでしょうか。試作機だけの装備だった可能性もあります。
火龍は「できたらいいな」的計画機ですが、まともな戦闘機を作るつもりなら
ジャイロをベンチュリーで駆動したりしないでしょう。
ささき