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2347 「秋水」はロケット戦闘機ですが、現在の戦闘機はほとんどジェット戦闘機ですよね?(違っていたらゴメンナサイ。。)
で、この、”ロケット”と”ジェット”の違いって何なんですか?
ドリフト魔人A

  1. 簡単に言うと、

    ジェット・・・外部から吸入した空気と燃料を燃焼させて推力を得る。当然、空気が必要。
    ロケット・・・複数の燃料の反応により推力を得る。真空でも使用可能。

    というものだと思います。間違えていたらすいません。
    T216

  2.  流体を噴射した反動で推力を得ることを総称して「ジェット推進」と呼びます。この意味ではいわゆるロケット(燃焼ロケット)も阪神の七回裏攻撃前の風船も「ジェット」です(だからNASAの推進器部門は「ジェット推進研究所」という。)。ただし、狭義には、

    ・ジェット:燃焼ガス発生のために必要な酸素を外気吸入で取り入れる
    ・ロケット:酸素を自分で持ち運んで内部調達する

    という使い分けがなされています。 ロケットの酸素供給方法としては、燃料とは独立した薬剤(酸化剤)のタンクを有する方式と、酸化剤成分を燃料に混ぜてある方式(固体ロケットはこちら)があります。
     また、ロケットにおいては大戦中のドイツの離陸補助ロケットのように、燃焼以外の化学反応(過酸化水素の触媒分解等)でガスを発生するものや、衛星の軌道制御などに使うイオンロケットといった燃焼を伴わない方式のものも少しですが実用化されています。
    Schump

  3. 航空ファンの一般的な解釈では、空気を吸いこんでガスを噴出して推力を得るのがジェットで、空気を吸いこむことなくガスを噴出して推力を得るのがロケットです。


    原動機屋さん(エンジン屋さん)の解釈は、上記の解釈とは異なります。
    ロケットもジェットも元々はガスを噴出して推力を得るエンジンの総称で全く同じ意味でした。長い間に様々なエンジンが考案・実用化されてきましたが、結局明確な定義付けはおこなわれないまま来ています。
    でも通常はやはりジェットエンジンと言えば空気を吸いこむタイプのエンジン(特にターボジェットとターボファン)を指します。蛇足ですが、吸いこんだ空気を全く燃焼に使用せず噴出するタイプのジェットエンジンも存在しますので、「燃焼」という但し書きは付けなくていいと思います。

     なお、ジェットという言葉自体は正式な専門用語となっていますが、ジェットエンジンと言う用語は正式な専門用語としては認知されていませんので、論文などではジェットエンジン(jetengine)という用語を見かけることはほとんどありません。では空気を吸いこむタイプのエンジンのことは何と呼ぶかというと、エアブリージングエンジン(Air Breathing Engine)というのです。

    それから例外もあります。空気を吸いこむのに***ロケットという名称を持つエンジンや空気を吸いこまないのに***ジェットという名称を持つエンジンも色々あります。
    具体例を紹介すると、
    空気を吸いこむのに**ロケット・・・ダクテッドロケット
    空気を吸いこまないのに**ジェット・・・レジストジェット・DCアークジェット・MPDアークジェット

    中には、名称だけではロケットかジェットか判りにくいのもあります。
    例としては、インテグラルロケットラムジェットなどがあります。


    それから、さらに蛇足ですが、T216さんやshumpさんはロケットのところで燃料と書かれていますが、ロケットの場合は、燃料とは呼びません。推進剤・推進薬・推薬・推進剤などと呼びます。


    ろく

  4. ゴミレス。英単語としての語源は

    Jet...噴出、噴流→噴射推進機関。
    Rocket...狼煙→高く昇るもの(こと)→噴射打ち上げ式航空機(狭義のロケット)→ロケットエンジン。

    という風になっています。
    ちなみに写真を入れたりする首飾りのロケットは Locket ですので無関係。
    Jet という語には古来「投げる」というニュアンスがあったらしく、Jettison(投棄)とか Jetsam(投げ荷)という関連語があります。
    また Jet には同音異義語で黒玉(こくぎょく)という宝石を指す単語があり、Jetblack(黒玉のように黒い、漆黒の)という形容詞があったりします。
    ますます話をややこしくしてゴメンナサイ。
    ささき

  5. 話を逸らしますが。
    NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)は、現在は惑星探査が専門で、ジェットにもロケットにもほとんど関係していません。
    JPLはもともとはカリフォルニア工科大学(CIT)の研究機関で、かのT・フォン・カールマンが創設しました。
    JPLの目的はロケット推進の研究で、まだジェットとロケットの用語的使い分けが未分化の頃の命名です。
    一説には、1930年代当時ロケットと言う言葉は航空工学界からはうさんくさく見られていたので、あえて一般的なジェット推進を用いたとのことです。
    NASA創設に伴いJPLはCITからNASAに移管されますが、
    その際にロケットとミサイル部門が分離されて陸軍に引き渡され、
    宇宙研究部門だけがNASAの傘下に入りました。

    便利少尉


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