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最近復元機が公開されて話題を呼んでいる「秋水」ですが、この命名はどういう規準に基づくものでしょうか。海軍の局戦ならば「電」の字が付くような命名がされるはずですが、そうなっていないのは、陸海軍統合機としての位置付けからきたものなのでしょうか? 茶鱈 |
- 確かな説は判りませんが、秋水運用部隊、312空に所属されていた松本豊次さんの手記に以下のことが書かれています。長文ですが引用しますと、
「なにはともあれ、飛行試験が成功したので、その日の夕食時に基地内で会社側をまじえて、ささやかながら祝宴をもようしたのであったが、その席上でMe163と呼称するよりも、日本的な名前をつけることが提唱された。
海軍の制式局地戦闘機は、ふつう気象関係、たとえば、雷電、紫電、天雷などのように「雷」または「電」の一字をつけることになっていたが、今回は制式化されるまでの会社側および部隊側の秘匿名としての名前についてである。
そのとき、詩歌に才のある岡野勝敏少尉が、試飛行を祝って短冊にしたためた短歌を隊長にさし出した。
その短歌は、「秋水(利剣)三尺露を払う」すなわちMe163が高性能を利してB29を一撃のもとに撃墜し、戦局の不利を挽回する意味のものであった。Me163を秋水(とぎすましたするどい剣)になぞらえたのである。
この「秋水」の名前は満場一致で採用され、その日から「秋水」と仮称することになった。」
裏付けもなにもありませんが、参考まで。
一年生
- 渡辺洋二著の「異端の空(文春文庫)」の「秋水一閃」を読むとわかると思います
岡野少尉がロケット局戦がB29を撃墜する光景から、「暴漢を一刀両断に葬る秋水」をとった説や
「秋水一閃きょう敵を斬る」からとった説
があるようですが
いずれにしろ、命名法とは関係なく部隊内で決められた名称がそのまま戦闘機の名称になったようです
星芋