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2304 Hs129は対地攻撃専用機として設計され、防弾(特にコクピット周辺)に気を使い、東部戦線を中心にかなりの戦果を上げた事から、ボロボロになっても帰還できる飛行機だと思っていました。
ところが、生産された八百数十機はほとんど全てパイロットと共に失われた事を最近になって読み、では入念に設計した防弾は何だったのかと疑問を持ちました。

1.配備当初から、目標の自衛対空火器(12.7mmまでのクラス)によって損害があった。
(防弾はあまり効果が無かった?)
2.大口径機関砲や高射砲を配備した対空部隊に落とされた。
3.敵戦闘機に落とされた。
4.1〜3の複合(末期になるに従い、敵制空権下、対空部隊も配備された目標を狙わざる負えない状態が続いた為)

こんな理由かと想像しましたが、実際はどうだったのでしょうか。
プチロフ

  1.  いかに装甲されたとはいえ、コクピットとエンジン周りだけ(あと燃料タンクの防漏)の話で、その他の部分は普通の飛行機ですから、翼や尾部が被弾してもげたらおしまいです。しかも任務の性格上、低空を飛びますから、もげた翼の分を操縦でカバーして立て直したり、パラシュート脱出(そもそもあの狭い出入口から緊急脱出できるのか?)したりする暇もなく地面に叩きつけられる可能性が高くなります。Hs129自体もアンダーパワーによる機動性能の不足を指摘されつづけた機体ですから、敵の射撃を避けるのも難しかったでしょう。
     そもそも装甲が充分だったかについては、装甲の厚さや材質についての資料が手許にないので他の方に譲りますが、イリューシンIl-2の装甲区画ですら歩兵銃クラスに対する防弾がやっとだったので、Hs129もあまり期待はできないでしょう。
    Schump

  2. ↑読み返してみると「HS129の防弾は無意味」とも読めてしまうのでフォロー。

     たとえ歩兵銃クラスの弾丸に対してしか防御を保証されていなかったとしても、歩兵の射撃や戦車の防御機銃などによる「つまらない被弾」で落ちることなく、ということは、そうしたものを避ける気遣いなく装甲目標に向かってまっすぐに飛行し、照準できるというのは大事なことです。12.7mm弾以上の被弾にしても、装甲なしで食らうよりは致命的ではないでしょう。
     ただ、後上方から20mm機関砲で撃ちまくられることを想定した機体ではないので、敵制空権下では脆さを露呈しますし、濃密な対空射撃にさらされた場合の運命は1.のとおりです(質問そのものへの答えとしては4になるのかな?)。
    Schump

  3. >しかも任務の性格上、低空を飛びますから、もげた翼の分を操縦でカバーして立て直した
    >り、パラシュート脱出(そもそもあの狭い出入口から緊急脱出できるのか?)したりする暇
    >もなく地面に叩きつけられる可能性が高くなります。

    なるほど、これでは機体に何かあった場合に生還が難しくなる。納得です。
    実戦投入時期が遅かったとは言え、独軍が(他機と比べて)異様に生還率が低い機種を2年近く使い続けるとも思えませんし、不利な戦況での出撃で損害が増えたのでしょうね。
    解答頂き、ありがとうございました。
    プチロフ


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