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Fw190の空冷エンジンについていた機械式自動演算装置はどういった物だったのでしょうか?(コマンドゲレート?だったかな?) だーくまたー |
- 詳しいことはよくわからないのですが…第二次大戦当時のレシプロエンジン機にはエンジン管制用に様々なパラメータがあります。混合比(ミクスチャー)、過給圧(ブースト)、過給器の変速、プロペラピッチ、オイルクーラーシャッター開度(油温調整)、カウルフラップ開度(筒温調整)など。これを一々レバーやダイヤルで手動制御するのはパイロットにとってかなりの負担になります。「コマンド・ゲラーテ」は温度計やブースト系や気圧計などのセンサーを機械式コンピュータ(カムや歯車)にかけてパラメータを割り出し、エンジン管制を自動化する装置だったようです。しかし自動管制はドイツの専売特許ではなく、例えば P-51 にも混合比・ブースト圧・過給器変速・ラジエターフラップ開度を自動化する装置くらいは付いていました。
ささき
- BMW801系の自動制御装置(Kommandgerat)は、コックピット内のサーボレバーを操作することによりマニフォールド・プレッシャーコントローラー/吸気バタフライバルブ/空燃比コントローラー/燃料噴射ポンプ/過給機変速機コントローラー/恒速プロペラガバナー/進角装置をメカニカルリンケージ及び油圧で連動させる装置です。 これらのコントローラーの内、マニフォールドプレッシャー(MP)・過給機変速機・空燃比それぞれのコントローラーは内部にダイアフラムをもち、MPコントローラー及び空燃比コントローラーは吸気圧、過給機変速機コントローラーは大気圧との差分だけダイアフラムが伸縮し、この伸縮がコックピット内のサーボレバー動作に応じた作動量に補正を加え、油圧経路のシャトル型オリフィス・バルブを動かし、油圧サーボを動作させ各々の制御を行う格好となります。
みなと