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航空機関係の質問は初めてになります。よろしくお願いします。 どこで聞いたか忘れてしまいましたが、B−29の稼働率は30%未満だったという話を聞きました。これは本当でしょうか? また、日本機に比べると稼働率がいいようなイメージのある(個人的に、ですが)アメリカ機の実際の稼働率はどうだったのでしょう? 大まかな傾向だけでも結構ですので、教えていただけないでしょうか? A-140 |
- http://home.att.net/~jbaugher2/b29_10.html
によると 1945 年 1 月中旬のマリアナ諸島にて、エンジントラブルに起因する B-29 の出撃中止率は 23% に達したということです。この数字が稼働率を直接意味するわけではないですが参考までに。
ささき
- B-29のエンジンはひと目見ただけで我が誉発動機よりもはるかに芸の細かい芸術品の印象があります。実に見事な製品なのですが、戦時中から戦後に掛けて発動機整備にあたられた方のお話では良い所もあれば悪い所もあり、戦時中のこの発動機はさぞ不調だったのではないか、とのことでした。
BUN
- 全般的な工業製品の話になって申し訳ないのですが、大戦中の日本軍兵器は故障や製造上の欠陥が多いため、さぞアメリカ製は良いようなイメージがありますが、実際は現在の日本の工業製品と比べると雲泥の差があります。戦後、日本工業が取り組んだのは「QC活動」いわゆる品質管理です。発想者のデミング博士はアメリカ人でしたが、本国のアメリカでは取り上げてもらえず、日本で広めることになります。ちなみに優れたQC活動を行った企業等に送られる「デミング賞」を日本で最初に獲得したのは日産自動車です。話が長くなりましたが、アメリカといえども戦時においては大量消費のため「数」を要求されており、現在のように品質管理の重要性の認識もそれほど無かったと思われます。いろいろな戦記にアメリカ軍の不発弾の多さに驚いたことや、戦後、日本に入って来たシボレーなどの自動車は故障が多かったですね。
ズングリ雷電
- 43年初旬に、試作機XBー29が試験飛行中に発動機から出火して、それが原因で墜ちてましたね。原因究明と対策にかなり時間がかかっていた(44年まで?)と記憶します。
MB
- B-29は当時のアメリカ軍用機の中でも桁違いに複雑高度で先進的な機体ですからねえ。
B-29からアメリカ軍機全体の稼働率を推し量るのは無理でしょう。
P-47の稼働率なんかもどうだったんでしょうね。あれも相当複雑な戦闘機だから。
便利少尉
- 性能を追求するあまり、整備性が悪かったそうです。
点火栓の交換するだけでも、プロペラを外して、カウリングをすっぽり抜く必要があったとのこと。
整備員の苦労が偲ばれます。
kazz
- 皆様、ありがとうございました。
A-140
- 20年まえ留学中、年配の聴講生(当時テニアンでB29の整備士)は「すごくOILを食うエンジンで出撃すると3機に1機四発のうち一つは焼きついて、交換しなけらばならなず、他のエンジンも残量がない状態で帰って来た」と話てくれました。アメリカのように大工業国だから出来たんだ、と言うと「日本の迎撃も凄かった、機銃穴を塞ぐのが一仕事だった」と誉められました? でも後でよ〜く考えてみたら穴を空けただけだったんですね・・・・
元留学生