2251 |
こんにちわ、初めて質問させて頂きます。 キ78研3高速研究機の2号機には可変後退翼が検討されていたと聞くのですが、2号機はどういうような形状、構造のものが検討されていたのでしょうか? あるいは単純に概念的なもので具体的な事は決まっていなかったのでしょうか? ご教授よろしくお願いします。 震電八郎太 |
- 研三は実験データ収集用の一号機と世界速度記録達成用の二号機という構想で開発されています。ただ開戦により一号機のみの開発で計画を終了し、その後は試験のみが続けられていますので二号機の機体形状は構想段階で中止された為決定案はありません。後退角可変式の主翼もこの構想のひとつで、その他に無尾翼機などの案があったとされています。
面白いのは同じ発動機を使用した高速実験機を海軍も構想していることで、これはDB601ベースの発動機を搭載したMe209によく似たものと火星を搭載した雷電類似の形態のものの二案が存在します。
BUN
- ご回答いただきありがとうございました。
なるほど具体案は決まっていなかったのですね。
もし完成していれば日本航空技術の一つの頂点になり得たかもしれないだけにせめて設計などが残っていればと思っていたのですが残念です。時局が時局だけに仕方がなかったのでしょうけれど。
海軍の構想というと空技廠のY10の事でしょうか?BD601系の搭載機の事は聞いた事があったんですが火星搭載機が計画されていたのは始めて知りました。
こちらもどんな機体だったのか詳しくは存じないのですが、こちらは設計段階までは行っていたらしいとのこと、現在詳細は残っているのでしょうか?
続いての質問になってしまいますが教えて頂けると幸いです。
震電八郎太
- 空技廠の高速機案は全くの研究目的だったようで、実用機試製計画番号は振られていません。Y20等は実用機試製計画番号、「実計番号」のことです。烈風はM50、二〇試甲戦はM90です。高速実験機関係の文書は翼型の計算書などが部分的に残っていて外形を知る手掛かりになるのは側面図のみです。
BUN
- Y10とはまったくの別機だったのですね、浅学でした。それにしても形にならなかったのは残念です。
どうもありがとうございました。
震電八郎太