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2190 なにかで(あるいはココだったかもしれません)97戦は96戦にコピーで、なおかつその欠点を補ってから開発されたーと読んだ事があるのですが、ホントですか?個人的にはにわかには信じられない話なんですが・・。
占守

  1.  外見をもう一度確認してみましょう。
     全く異なります。
    居眠り将軍

  2. 海軍の九試単座戦闘機の高性能を認めた陸軍側が開発を促進した新単座戦闘機が九七式戦闘機です。海軍の九試単戦を参考に更に改良を加えて軽量化を徹底した機体ですが、いわゆる「軽戦闘機」ではありません。しかし逆に零戦の胴体分割構造は九七戦を模倣したものです(このことは堀越二郎氏が書き残しています)ので次世代機に影響を残した独創性もあわせ持つ機体と言えます。

    陸軍向けの九六艦戦ベースの戦闘機としてキ18(九試単戦の陸軍への供試機)、キ33(陸軍仕様で製作された試作機)が存在します。
    BUN

  3. 参考にはしていますが、コピーってことはありませんよ。また、この時代なら、他の機体の構造等を参考にすることは時々あったことです。
    胃袋3分の1

  4. コピーかどうかと言う点ですが、九七戦が九六艦戦を大いに手本にしていることは九七戦と中島の前作であるキ11を比較すれば明白に理解できるでしょう。九六艦戦により洗練を加えて更に高速の機体となったことが次世代の隼の採用を渋らせる原因ともなったのは皮肉な点です。陸軍版九六艦戦のキ33が採用されていれば隼は意外にすんなりと採用されたのではないかと思います。
    BUN

  5.  この競作の前に、三菱は陸軍向けに九六艦戦の陸軍仕様を開発していますが、不採用になっています。その理由は「海軍機のお下がり」を陸軍が嫌ったからだといいます(性能を考えれば不採用にする理由が無い)。だから97戦試作のときの三菱は「平たく言えば」やる気がなかったそうです。
     そんな経緯からしても、わざわざ九六艦戦をコピーしたりはしないでしょうね。
    A-140

  6. A140さん、キ27(九七戦)と競合したキ33の前に「九六艦戦の陸軍仕様を開発」とA140さんが言われる機体が上で触れたキ18です。あれは開発ではなく、九試単座戦闘機そのものです。その試験後に更にキ33が存在することを考えれば陸軍側の九試単戦に対する興味が並々ならぬものだったことがわかるでしょう。九〇艦戦、九五艦戦と続いた「海軍機メーカー」中島から海軍戦闘機の受注を奪った九六艦戦が陸軍にまで採用される見込みが本当にあったか、あるいは九試単戦を量産化するに当り、特に中島製発動機で悩み続けていた現状で三菱側にその余裕があったかどうかは検討の余地があります。キ18の時点で既に発動機の信頼性に対して疑問が出されている点等も興味深いことです。
    ですから単純に陸海軍の対立や面子の問題よりもむしろ技術的な問題、軍事行政的な問題が存在してキ33の採用の見込みが薄く、それゆえに三菱側がキ33試作機の審査に対して力を注いでいないと見るべきではないでしょうか。キ18、キ33と二度にわたる陸軍向けの九試単戦とその改良機の提供は陸軍新戦闘機の為の技術見本的な色あいの濃いもので、それは逆に陸軍側の九試単戦への高い評価を示していると解釈できると思います。
    BUN

  7. 余談ですけれども、キ27とキ33の競合時には川崎のキ28も参加していますね。この時、「高速で重戦闘機的な機体」としてキ28が採用されていれば・・との評価がありますが、審査の結果は必ずしもキ28が高速という訳ではなく各高度で各機ともに優劣のある結果に終わっています。最高速度で顕著な差が見られない以上、機体の重量を徹底して軽減しキ33より100kg以上軽く、しかも高速を主眼に設計されたキ11の方針を受け継いだキ27が他の2機を凌ぐのはある意味当然の結果とも言えるでしょう。キ27はまず「高速」でその上、格闘戦能力にも優れていた点で手本としたキ33と共にキ28を破って採用されたのです。全金属製単葉戦闘機が採用される経緯には各国空軍ともに、格闘戦能力をある程度見切って高速を採るという決断が見られます。誕生当時のキ27は新型の高速戦闘機だったということですね。
    BUN

  8.  BUNさん、詳細な説明ありがとうございました。どこかで私が書いたような話を本で読んだのは間違いないのですが、出展を忘れてしまい不確定情報になってしまっていたようです。すみませんでした。
    A-140

  9. キ27,28,33の性能比較審査では、キ28は重戦的存在ではなく
    もっとも巴戦に優れたものだったと記憶しています。
    (三者とも同様な翼の形状にしてから、キ27が一歩前に出た。)
    重量、水冷発動機により、キ28の評価は割引だったと思います。

    ここで水(液)冷が採用されていたら、また違う歴史があったかもね。
    Jack&Betty

  10. ↑それは秋本実さんが航空ファン掲載記事や著書などに書かれている「旋回上昇ではキ28のほうが優れており、垂直面の戦闘に持ち込んだ場合はパワーに余裕のあるキ28が最も有利」との内容のことではないかと思いますが、同記事の該当部分の直後には「キ28は重戦」と書かれていますね。
    現実には、昭和十一年の時点で重戦・軽戦という概念は明確になっていません。まして一方が重戦、一方が軽戦では陸軍は一体何を要求して試作発注したのか解らないことになり、重戦と軽戦が採用を争って競合するという、どうにも奇妙な話になってしまいますね。

    国産水冷発動機の息の根を止めたのは、発展性の無いハ9の行く末等よりもやはり大東亜戦争開戦ではないかと思います。
    BUN


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