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2170 ヨーロッパ戦線におけるP-38の米・英・独での評価について教えてください。
ロックマン

  1. P-38を「双胴の悪魔」と呼んだのは独空軍です。
    もともと一撃離脱戦法を得意としていたドイツ空軍としては、
    戦法がかち合い、なおかつその分野においては十分高性能のライトニングは
    十分過ぎるほどに脅威だったんでしょう。
    勝井

  2. 英文ですが良くまとまった情報があります。
    http://home.att.net/~jbaugher1/p38_17.html

    第五パラグラフの In these air battles, mixed success was obtained Because... からの部分が総括ですが、

    ・低高度(15000ft 未満)での戦闘が多かった→自慢の高々度性能が活かせない
    ・双発であること、操縦桿ではなく操縦輪のために運動性に制約があった
    ・上記の理由により対戦闘機戦闘では必ずしも成功したとはいえない(not entirely successful)
    ・しかし上昇力(sensational zoom climb)に優れるため対爆撃機用としては有効だった
    ・対地攻撃にも活躍し、多量のドイツ車両を破壊したため双胴の悪魔(der Gabelschwanz Teufel)の異名を取った

    という評価がなされています。
    ささき

  3. 更に下の方にも具体的な話が続いていますね。
    ・運動性については特に中低高度で Fw190, Bf109 に大きく劣った。
    ・速度、上昇力、火力については優れていた。
    ・機材の特性が理解された後は、優位高度からの急降下一撃上昇離脱戦法が採られるようになった。
    ・後期の P-38 は空戦フラップを装備し、正しく使えば Fw190, Bf109 の内側に旋回できた。
    ・大柄なため視認されやすいのは欠点だったが、独特の形状は友軍誤射を防ぐ効果があった。
    ・アリソンエンジンと排気タービンはデリケートでトラブルが多く、稼働率の低迷は空戦能力以上に大きな問題だった。
    ・寒冷地での運用を考慮していない設計だったため(特に H 型以前の翼前縁インタークーラー)、冬季には更に稼働率が落ちた。
    ・急降下時に衝撃波の影響で操縦桿が利かなくなることがあった。対策として J 型の途中から急降下ブレーキが追加された。
    ささき

  4. P-38とニューギニアで戦った飛燕や隼の本を読むと基本は一撃離脱ながら最後は旋回に入って(=速度を落とす)P-47にはなんとか対抗できたが、を一撃離脱に徹して急上昇と急降下を繰り返されると手が出せない強敵だと認識していたそうです(撃墜:被撃墜の成績はP-51より良いとか)。
    独空軍戦闘機のパイロットの評価を詳しくお願いします。
    ロックマン

  5. Gabelschwanz ってことは、「双尾の」(文字通りには「二又しっぽの」)なんですね。
    大名死亡

  6.  じゃないか。 Teufel なんだから、「しっぽの先の割れた」ですな。
    大名死亡


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