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大戦初期あたりまでの戦闘機の前方固定機銃の望遠鏡式照準器について教えていただけないでしょうか。 どんな必要性によって、「筒」が必要だったのでしょうか? 精密狙撃ではないわけで拡大レンズが必須とも思えず・・・。 カウリング上に照星、計器盤上に針金を組んだような照門でも良い、むしろ射撃が自然な姿勢で行える、(照星の形状によっては)空気抵抗を減らせる、ような気がしてしまうのですが。 はたの |
これは、わたしが入院中に堀越技師といっしょに航空機開発に携わっていたという
方から聞いた話なので、実際はどうか検証をお願いしたいのですが・・・
複葉機時代は、おっしゃるような方式の照準器もあったのですが、航空機が高速化
してきて風防が必要になってくると、照準器を風防の中に収めると、照星と照門の
間隔が短すぎて、命中しにくくなったそうです。
そこで、考えられたのが望遠鏡式で、これには多少の倍率がかかっており、中の照
準環での狙い越しがたやすかったそうです。
その後、電影式の照準器ができる、着座姿勢での射撃が可能になるのですが、やは
り当時の日本の電気機械は不安定だったそうで、投影板の横に、照星、照門からな
る予備の照準器が付けられてあったようです。
りんでぃ☆あん
照門−照星−目標と並んだ三点のうち、人間の目はどれか一個所にしか焦点を合わせることができません。ピストル射撃の場合、三点の中間である照星に焦点を合わせるのが鉄則です。しかし空中戦において射撃の瞬間に敵機から焦点を離すことは難しいでしょう。ですが敵機に焦点を合わせれば、照星も照門もボヤけて二重に見える(人間の目が二つあるため…通常は利き目でない側の像を無意識に無視していますが)ことになります。
ささき
(N)
はたの