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旧日本軍機で採用していたいわゆる「ロケット式排気管」についてですが、 @どのくらい効果があったのでしょうか? A他国で採用されているのを余り見ませんがなんででしょうか? ご教授お願い致します。 gogatee |
日本のロケット排気管の起源はスピットファイアだ、という空技廠OBの回想もありますので日本独自の発想という訳ではありません。スピットファイアやハリケーン、P−51、Me109などに見られるような排気管がロケット排気管とわかれば納得いただけると思います。
BUN
「零式艦戦に於て高度6000米に於て6〜7kt増速す。又附加効果として消焔作用の利点あり。排気圧力増大するも発動機の大なる馬力の減少を見ず」
片
dayo
ささき
上の質問に関する便乗質問ですが、よろしいでしょうか。
1、エンテ式の機体である震電はロケット式排気管を装備していたのでしょうか。
2、仮にロケット式排気管を装備していたとして、排気はどこからやっていたのでしょうか。
エンテ式の機体の場合、エンジン位置の都合上、排気場所によってはプロベラが排気熱で発火してしまいそうで恐いのですが、実際のところはどうだったのでしょうか。
かなり気になっているので教えてください。
zono
1:推力式排気管です
2:エンジン脇、プロペラスピナーの両脇とでも言うべきかな
なお、木製ならともかく金属製のペラなら簡単には燃え無いと思いますし
ペラは回転しているので長時間ずっと炙られるわけでもないですから
寿命は普通より短くなるのは確実でしょうが
実用上それほど大きな問題にはならないでしょう
SUDO
「排出管はロケット単排出管となしその排気のエネルギーの一部を利用して潤滑油冷却風を誘導し且つ残余にて発動機本体の冷却を援助せしむ」
ということです。
機体後部左右に開口した潤滑油導風筒のダクト内に排出する管。
それから、機体後部下面に開口した発動機房内空気排出管のダクトに排出する管。
さらに、同じく機体後部の上面にも後方に向けて口を開いているダクトの出口がありますが、ここからも排気されます。
片
片
gogatee
冷却空気の送風を行った場合、軽量化や器械故障の減少、ヲーバーヒートの可能性など得失はどうなるのでしょうか?
増速ファンだけど2−300馬力も損失するよりは、推力排気管による吸い出し効果のほうが効率上、楽な基がするのですが?
Navy
震電も発動機の地上運転用には冷却ファンが必要で、それも装備しています。
では、空中ではどうだったかというと、発動機房への空気取り入れ口が大面積で開口しているのが利いてきます。排気エネルギーの利用は、併用されているに過ぎません。
雷電の小さな前面開口面積では真似出来ないのではないでしょうか。
片
当初案では潤滑油冷却器導風筒の取り入れ口は、胴体側面に向かって開き、突出部なく空気抵抗を減らす工夫とされていたようですが、結局、前方からの吹き込みによる動圧を若干でも利用しなくてはならなくなり、だから試作機では不細工な案内板が取り入れ口に突出することとなってしまっております。
片
排気ガスを冷却する工夫もちゃんとされていたのですね。<震電
しかもエンジン冷却の足しにまでしていたとは(原理は大体わかりました)。
みなさん情報提供をありがとうございました。
これからもちょくちょく質問していきたいと思っているので、その節はよろしくお願いします。
zono
片