1936 |
今飛んでいるジェット旅客機は主翼と胴体が接着剤でくっついているとききました。そうでないと金属疲労を起こすとか、、 ふと思ったのですが、一式陸攻のようなプロペラ機も接着剤で主翼と胴体をくっつけていたのでしょうか? 零戦は低翼機なので、・・・(?)胴体とどうやってくっつけていたのでしょうか??? 提督 |
- 航空機の金属部品の結合は従来はリベットやボルトが使われてきました。大戦機ならほとんどはリベット・ボルトです。溶接は1940年代から増えてきた工法です(F4U等)。接着剤を主要部分に使っていたのはモスキートのような木製機だけでしょう。金属接着を多用したのはDHホーネット(1944)からでしょう。
戦後の大型ジェット機では重量節減・工数削減・表面平滑化の観点から溶接や接着剤がかなりの部分を占めるようになっています。特にここ20年ぐらいは複合材との混成構造も多いので、接着剤の割合はとみに増えています(数値データ探してみます)。
寿命については、リベットやボルトによる結合では穴部分に応力が集中してそこからクラックが広がるパターンが多いのですが、溶接では加熱によるアルミ合金の劣化(鉄道車両でもアルミ溶接構造のは寿命が短い)のリスクがあります。接着剤ではこれらの問題は生じないのですが、接着剤の性能が相当高くないと、はがれたり接着剤と構造材の強度差による応力集中といった問題から逃れられません。
Schump
- いま飛んでいるジェット旅客機の主翼と胴体が接着剤で接合してあると言う件に関しては、明白な間違いと言えましょう。
便利少尉
- 接着剤での接合は間違いなのですか?
大戦機はほとんどボルト・・・って事は日本軍もそうだったのですね。
ありがとうございました。
提督
- >2
エアバスA380でさえ、現在の予定では胴翼結合はボルト&リベットですね。内外翼の結合は一部接着材(主桁が複合材になるので)使用とのことですが。なんでも接着面に熱溶融性の接着剤フィルムをはさんで「アイロンがけ」するのだとか。
Schump
- ちなみにB777でも全重量の約10%しか複合材は使われていません。主要構造部材は尾翼を除いてすべてアルミ合金です。主翼も前縁、後縁、動翼等の非構造部材のみに複合材が使われています。
>2
リベットはせん断荷重しか受け持たないので複雑な荷重の掛かる胴翼結合には不向きと思われますが?
内外翼の結合に接着剤が使われるのもちょっと疑問。主桁と外板の結合に使うのならわかりますが。
jas1
- 間違えました。4に対するレスでした。
jas1
- >5
まあ、「予定」ですからね。「リベットを全部レーザー連続溶接機で置きかえる」だの「荷重の方向を均一化する構造材の配置」だとか怪しい構想が結構多いです。ボーイングをビビらすためもあるでしょうけど。
とはいえ、胴体縦通材と主桁をリベットで止めるのは私もやめた方がいいとはおもいます。工数もかえって増えそうだし。
Schump
- そして突然気になったのがバドRB-1コネストガ。ボルトやリベットを徹底的に排除したあの機体でも、さすがに胴翼結合や降着装置まで溶接してはいないだろうと思うのだが…確証なし。
Schump