1911 |
戦後のアメリカ軍による日本機のテストのことで質問です。例えば疾風では、日本の最高速度624kmに対してアメリカの最高速度は690Km弱とのことですが、60km以上も差がついたのは整備状況や燃料の質の差もあるでしょうが、測定方法の差が一番の原因だと思うのです。そこで同じ測定方法だとどのくらいの差が出たんでしょうか。 名古屋市民 |
SUDO
片
そのあたりからのご質問であるとは思います。
>60km以上も差がついたのは整備状況や燃料の質の差もあるでしょうが、
>測定方法の差が一番の原因だと思うのです。
と思うのも一つの考えとしては正しいと思います。
しかし、対象の機体(疾風)が米軍で運用されていたとしたら、史実に残るような差は出ないで、優秀機として評価されたのではないでしょうか?
それは国力差(つまり整備状況や整備状況といった部分も含む差)も含んだ上の機体差であるのではないでしょうか?
Jack&Betty
整備状況や整備状況
は
整備状況や燃料の質
の誤りでした
Jack&Betty
>整備状況や燃料の質の差もあるでしょうが
というのが疑問です。
末期の量産機ならともかく性能試験に出した疾風までも整備や燃料に問題を
抱えていたのかは興味のある所です。
性能試験を受けた疾風とアメリカでテストされた疾風とは排気管等の仕様が異なります。
塗装を落せば(表面摩擦が小さくなります)それだけで数%速度は向上します。
日本のテストでは624km/h-6500m、アメリカのテストでは687km/h-6100m
わずか400mですが高度の違いも気になる所です。
そして試験時の機体重量の問題。
これだけで60km/hの差に足りるか分かりませんが一応参考まで。
これで足りるのなら少なくとも性能試験時においては整備状況や燃料の質に
不足はなかった(ベストコンディションだった)とできるのですが・・・
(疾風には一応これだけの材料が有りますが雷電21型はお手上げです)
林檎
上がって居ると考えるべきではないのですか?
SADA
片
20000ft(6096m)、緊急馬力 427mph(687Km/h)
23000ft(7010m)、最大馬力 426mph(686Km/h)
このときの重量は7940lb(3602Kg)です。
このときの最大馬力とは、1695hp 20000ft(6096m)で
緊急馬力は、1850hp 17900ft(5456m)です。
ちなみに日本側のデータは、
624Km/h/6500mで、全備重量は3890kgになっています。
公称二速の出力は、1700hp/6500mです。
つまりは、SUDOさんのおっしゃるとおりエンジン出力が額面を割っていたと言うことで、米軍側の1695hp/6096mを信じるなら、日本側の公称二速の出力1700hpは全然出ていなかったということでしょう。米軍側の計測の方が日本の全備重量よりやや軽いですが、日本側での計測時に全備重量であったかどうかは判然としません。
要するに日本で計測しようが、アメリカで計測しようがちゃんと出力が出ていればそれなりの速度がでるということです。重量の差があったとしてもあの程度でここまでの差になるとは考えづらいです。
なお、上記の米軍側データは米軍作成のレポートである一次資料から拾ったもので、書籍に頼ったものではありません。
胃袋3分の1
日本側の631km/h-6120m 、3794kg(増試4号)と
(624km/hのデーターが無いのでこれでご容赦ください)
アメリカ側の687km/h-6096m-3602kg-1695馬力
馬力だけで計算を合わせようとすると日本では1300馬力程度しか
出ていなかった事になります。
例えば塗装による効果を速度にして2%と見積もれば1395馬力になります。
推力式単排気管の効果を20km/hと見積もれば1435馬力になります。
両方の効果を合わせると1527馬力になります。
1700馬力で624km/hしか出ない原因を探すのは難しそうなので
額面割れがあったのは否めないところですが、馬力だけに原因を求める
のは少々額面割れが過大な気もします。
林檎
逆の話ですが、陸軍航空隊で測定したP51CとFw190A5の最大速度が約時速650km/h
と約630km/hだったと思います。戦前の輸入機の性能が見掛け倒しだったという話も含めて、日本でもカタログデータの出し方がきつかったのではないかとも思います。まあ誉ののカタログ落ちはあったと思いますが。
ところで、上記のP51とFw190の日本での性能の一次資料ご覧になった方はいらっしゃるでしょうか?
バウアー中尉
速度の二乗X重量で比較してみると
増試4号と米軍計測で、約1.15倍
これがそのまま馬力の違いだとするなら
増試4号は1500馬力ちょっと出ていることになりますが?
SUDO
光人社の日本の傑作機によると
FW190A5(輸入) 611km/h/5180m
P51C(戦利品) 708km/h/7625m
とあります。
Jack&Betty
バウアー中尉
BUN
片
無知な初心者
岩橋少佐が6500mで624km/hを記録した後で舟橋中尉が6120mで631km/hを記録した
事から察すると400mの差は技術屋のはじき出した計算値と実機の誤差かもしれません。
岩橋少佐、舟橋中尉どちらも技術屋の指示通りに飛んだ結果と考えています。
>11
V^3*{(ρ ×CD× S)/(2×(75 × ηp)}=HP
から
V^3*K=HP
K={(ρ ×CD× S)/(2×(75 × ηp)}=定数とすれば
というシナリオです。
プロペラ効率まで同じとするのは恐らく無理がありますがご容赦くださいませ。
林檎
BUN
ということで、質問に対する私なりの回答を書いておきます。
「速度差の主たる要因はエンジン出力の差にあるのであって測定方法の違いによるもではない」
なお、もちろんのことこれは私の個人的意見で、しかもあくまで「主たる要因」です。
胃袋3分の1
BUN
胃袋3分の1
23000ft(7010m)、最大馬力 382mph(615Km/h) [重量・4170Kg]
それから、誉がカタログデータを発揮していなかったとする根拠は色々とあるのですが、長くって、ここにはあまり適していないと判断しますので書きません。
なお、日本側の疾風の全備重量の数値として、他に3613kgと3750kgを見かけたことがあります。ただ、量産機のものであるかはわかりません。
胃袋3分の1
胃袋3分の1
BUN
胃袋3分の1
BUN
まで説明可能と思われます。
疾風は日米で仕様の違う機体なので誉を議論するのに疾風は適当ではありません。
紫電11型も翼下ガンポットの撤去(S7,S11共)の違いがあり、同じく適当ではありません。
彩雲で仕切り直すのが良いと思います。
不確定要素の多い疾風のデータを用いて誉を議論するのは得策でないと思います。
林檎
名古屋市民