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もしかしたら、艦船系の質問かもしれませんが、ここで質問させて下さい。 なぜ、ソビエトだけが表面効果翼機の開発に熱心だったのでしょうか? ツカドン |
- 個人的には、アメリカの強力な制海権に対抗するため、河川と湖沼の多い国土のため、と予想してるのですが、それだけじゃ納得できなくて。他にも何か理由はあるのでしょうか?
ツカドン
- 何処から書くべきかな・・・
まず、外洋で制海権競争を行う場合
敵と同等以上の艦隊が必要で、それは時間とコストがかかります
となると、将来的には大艦隊を作るとして、今出来る事を考えるべきですね
ソ連の置かれた状況と米艦隊の戦力を考えると
怖いのは連中が押し寄せて空襲したり上陸する事です
言い換えるなら、それを妨害できれば敵艦隊の脅威は大きく軽減します
となるとソ連海軍にとって一番欲しいのはそれを妨害する戦力であると判断できます
艦隊というか艦艇の規模の違いは戦闘能力と外洋航行能力の二つです
軽艦艇多数は近距離(沿岸)ならば数次第では艦隊にも一定の対応が可能です
軽艦艇は安価ですから、それを大量配備すれば
沿岸防衛は一定レベルが満足できるのです
つまり、ソ連軍の軽艦艇は沿岸防衛を第一義にした戦力だったのでしょう
第二次大戦末期の日独が用意した超小型潜水艦も同様の方向性や可能性を持った兵力であり
そっちのほうがたぶん使えると思うんですが
潜水艦って高価ですから、魚雷艇の延長のような物を考えたんでしょう
まあ表面効果翼が安いのかどうかは判りませんが
戦術機動力が大きく、豆潜水艦よりも一隻あたりの担当範囲は広くなり
コストパフォーマンスは良好になるかもしれません
SUDO
- >2
でもあれって、かなりのコストじゃないんでしょうか?
バウアー中尉
- 冷戦期のソ連海軍の艦艇は制海権・制空権が完全に取れていない状態での作戦を考慮せざるを
得ない状況だったわけですが、表面効果翼機のその高速度による奇襲効果、敵の攻撃からの脆弱性の
減少は魅力あるものだったと思います。
大塚好古
- WIGはホバークラフト以上の高速(ホバーの場合、時速120km程度が限度だそうで)と経済効率が期待できるとされています。ロシアが100トン程度の大型のものを開発しようとしていたのは、高速移動による奇襲揚陸作戦やASW等、ホバー以上に多目的に使用することを考えていたのではないかと思います。
ちなみに、下記のサイト(英文)を参考のこと。
http://aeroweb.lucia.it/~agretch/RAFAQ/WIG.html
逆に西側がなぜWIGに熱中しなかったのか?自国の地上基地から離れた地域でも空母の艦載機戦力により制空権が確保できる状況で、技術的に難しいWIGに真剣に取り組む必要は少なかったからと思えますが。
アリエフ
- 多数の回答、ありがとうございます。表面効果翼機は分からないことだらけです。1人で考えても納得の行く答えを見いだせないし、かといってまとまった資料もありません。だから、参考になりました。
ツカドン
- ロシア軍事・情報リソースにWIGの詳しいサイトがあります。
http://www.se-technology.com/wig/
英文ですがかなり詳細な説明がありますので、大変参考になります。
GO