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P-61 Black Widowについて質問します。 コンセプトや運用について疑問が多かったので資料を集めてみたのですが、1つ疑問があります。 日本で出ている書籍で本機が紹介される場合かなりの頻度で出てくるのが「着陸時の事故などが多くWidow Maker (Widowmaker?)と呼ばれた」といった趣旨の言説ですが、集めてみた英文の資料にはそれに類した言説がほとんど見受けられませんでした。唯一関係あると思われるのはYP-61(P-61の試作型)をテストしていたチームの報告の中には「低速域でエルロンの全く効かないスポットがあるので改善が必要」という趣旨のコメントがあったとの記述だけでした。 私の集めた本の多くがNorthropの写真提供を数多く受けているので著者が気を使ってあまりありがたくない綽名を紹介しなかったのかなと当初は考えましたが、同時に手元のすべての本には銃塔旋回時のバフェッティングというとうとう最後まで解決されなかった問題には多くのページを割いています。 本当にP-61はWidow Makerと言われていたのでしょうか? エラガバルス |
BUN
ささき
ご回答ありがとうございます。
B-26は訓練部隊で”The Widow Maker”のほかに”The Flying Prostitute”, ”The Baltimore Whore”, ”The Flying Vagrant”, ”The Wingless Wonder”, ”One-Way Ticket”, ”Martin Murderer”, ”The Flying Coffin”, ”The Coffin Without Handles”, そして ”B-Dash Crash” など散々な綽名をつけられていたようです。
それはさておき、ささきさんもWidow Makerなる綽名について私と同様に考えていらっしゃったことがわかり安心しました。
P-61は少なくとも私の集めた本の中では操縦しやすく、パイロットの評判も良かった飛行機のように書いてあります。特に運動性については抜群だったようです。
エラガバルス
こちらのニックネーム集にも Widow Maker は B-26 の事だとありますね。
アメリカの航空雑誌「Flight Journal」に元ノースロップのチーフテストパイロットの回想がありましたが、P-61 は片発を止めて特殊機動できる程の運動性を持ち、「200 時間程度の坊や達がこのモンスターを駆って暗闇の空に出撃した割に、事故率は驚くほど低かった」とされています。「P-61=ウィドウメーカー」説は日本の誰かが考えだした語呂合わせと思ったほうが良さそうですね。
飛行機データベースの内容も書き直しておきます。
ささき
バウアー中尉
日独共にパイロットの技量が低下していたとはいえ、P-61の運動性は卓越していたのだと思います。
エラガバルス