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戦争関連の書物を見ると、陸攻は日本海軍独自の異色的存在とか描かれてますが、陸攻のどこらへんが異色なんですかね? 札幌生飛龍 |
海軍が陸上機、しかも双発爆撃機を独自に開発したということ自体、
かなり異色なことではないでしょうか。
どんべ
NX
勝井
イタリアのサヴォイアマルケッティS55飛行艇が「雷撃を主目的に」しています(ただし、実戦での雷撃は行った形跡なし)。本機はタンデム双発双胴という異色の構成をとっており、映画「紅の豚」にもちょこっと出てきます。
また、三発機になりますが、同じくサヴォイアマルケッティのSM84陸上爆撃機がSM79の雷撃能力向上型として開発されています。
あとは、どうしようもないマイナー機ですが、フィアットRS14という双発双フロートの水上偵察機が生産型から雷撃機能を付加されています。
Schump
陸攻の特徴は、軍縮条約による水上艦艇の制限を補う為に対主力艦への長距離攻撃を前提として開発された点にあると言えます。九六式から連山に至る長距離攻撃機としての開発目的の明確さが異色と言えば異色たる理由でしょう。また大型飛行艇も対主力艦長距離雷撃または爆撃を行う為のもので、中攻クラスよりも重兵装の攻撃機として考案されています。私はこちらの機種のほうが異色であると思います。
各機種のコンセプトは別館「真実一路」の「性能標準・爆撃機編」を参照願います。
ただ、B17の運用構想も、雷撃こそしませんが陸攻とよく似たものです。日本の南方侵攻部隊を洋上で撃破する役目はまず第一にB17に期待されており、その目的に沿うように配備されています。長距離洋上攻撃を多発機で実施するというのもまた常識であった訳です。
BUN
要するに「副次的に」雷撃をする機体ならいくらでもあるわけで、ボーファイター、Ju88、Il-4、SM79等々、各国にあります。ただ「雷撃メイン」と銘打ったものをさがすのが面倒なだけです。
九六式/一式陸攻も対艦水平爆撃をけっこう実施しており、プリンス・オヴ・ウェールズとレパルスを撃沈したときも爆弾装備機の方が多かったと記憶しています。
Schump
kyo
kyo
大型魚雷搭載の長距離雷撃機として中攻は誕生していますが、その後の照準器の発達と徹甲爆弾の開発により、編隊精密爆撃の比重が高くなってゆく傾向にあるのです。マレー沖で爆装機が目立つのは相手が目指す「主力艦」であったからです。
銀河は日本の爆撃機としては多用途ですが、モデルとなったJu88がああいう機体ですので、機体の性能そのものは置いて、異色の存在とは言えません。陸爆の特徴は陸攻よりも長い航続距離をもって長距離攻撃をすることにあり、陸攻より高速の強襲爆撃機的な性格の機体として発案されています。
BUN
まなかじ
攻撃参加機は
・元山空:九六式×9(偵察)
・鹿屋空:一式×26(雷装) ※27機中1機脱落説と最初から26機説あり
・美幌空:九六式×59 ※60機中1機脱落か
で手許資料は一致していますが、美幌空の内訳については、
・爆装59
・雷装25+爆装34
の両説ありました(前者なら爆装の方が多い)。しかも同一記事で「美幌は全部爆装」と書いた次のページで「参加機中爆装34機」とある資料まであるので頭が痛いです。師匠、助けてください。
Schump
機動部隊の攻撃隊もそうですが、海戦当時は雷撃よりも爆撃が重視されていた
のでしょうか。
tackow
(さらに美幌空)
勘定に合う想定だと、63機中4機脱落(爆装34+2、雷装25+2)が妥当そうなのですが…
Schump
BUN
>爆走できる雷撃機SM84
出っ歯カナード、竹槍消煙排気管、アンテナ支柱にファシスト党の旗を勇ましくはためかせ…。
ささき