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GAINAXのアニメで「王立宇宙軍 オネアミスの翼」とゆう作品にチョイ役で出てくるエンテ式戦闘機のプロペラが二重反転6翔で「く」の字型に湾曲してるんですが、実在の機体でもこの「く」の字型プロペラを採用している機体はあるのでしょうか?また、そのメリットを教えてください。 ゲルググ |
ゲルググ
ヘリコプターの場合、シコルスキーやユーロコプターの90年代以降の製品に多いのですが、ローターブレードの先端に後退角をつけてあるものは、この部分をウィングレットとして作用させて効率を改善したり騒音を軽減したりする目的があります。
後退翼角つきブレードのプロペラが最も熱心に研究されたのは1970年代初頭から1980年代中盤にかけてで、石油価格の高騰により低燃費エンジンの需要が高まったことと、エアバスの新型旅客機攻勢に対抗するためにアメリカの民間機業界が技術的優位を狙っていたことによるものです。このころ研究されていたものは、それこそ「換気扇の羽根」のようなものでした(マッハ0.8〜0.9での巡航を目標にしていた)。しかし、減速ギアの強度問題や、ターボファンと違ってダクトによる騒音低減が期待できないこと等がネックとなって開発中止、それでも得られた成果は複合材の発達とあいまって90年代におとなしい湾曲のブレードとなって実用化されるにいたりました(An-70のコントラプロペラは「プロップファン」ではあるのですが、やはりブレードの湾曲はおとなしくなっています)。
「オネアミス」の製作年代は、ちょうどアメリカでプロップファン開発熱が冷めたころで、メカフェチとしてはぜひ使ってみたいアイテムだったのでしょう。
Schump
ゲルググ
http://www.pioneer.net/~fitzrr/tsun1.jpg
これは短命に終わったレーサー「ツナミ」の写真。時期はたぶん1991年頃。
ささき