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すみません、ムッチャ初歩的なQですが… 飛行機の“ベンチュリ管”とはなにする管でしょう。ジェット機にもついているのでしょうか? ご教授下さい。 まるき |
ベンチュリー管とは飛行機の対気速度を測るためのものです。がらんどうの管で、機外の気流方向に取り付けられるのが普通のようです。管内の一部がくびれていてその部分(>対気速度)と他の部分(=対気速度)との気圧差を測ることで、対気速度を逆算します。
計算モデルでは密度が一定(非圧縮性)で速度のエネルギーが熱に化けない(損失ゼロ)流体が想定されています。計算が簡単(線形で少ない方程式)だからです。反面、同じ理由で、圧縮性の影響の出はじめるマッハ0.3あたりまでしか使えません。さらに非可逆過程を含む遷音速では無用の長物です。だからほとんどすべてのジェット機には付いてないと思います。
ただしやっぱり抵抗となるのでしょう、多くのプロペラ機にはピトー管が代わりに用いられているように思えます。これも計算モデルはベンチュリー管と似ています。空気がぶつかって停止にいたる状態での圧力(全圧)、と静圧との差から速度を計算します。流速差を作らなくて良いので「くびれ」が必要なく外形(外径)を小さく出来ます。
Koji
まるき
ダンガーj
のにも用いられています。日本機ですと飛燕、ドイツ機ですとBf109Eがその例です。
ただし、Bf109Eの場合は外からでは簡単には見えないところにあるので、ちょっと
わからないかもしれません。また、ドイツでは旋回計は後に電動の人工水平儀とな
るためこれはなくなります。
国江
それにしても、負圧発生装置としても用いられていたというのは、全く私の不明でした。
Koji