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Ar240Cシリーズは試作機がいくつか完成していると聞いていますが、実機の写真はどこかで発表されているでしょうか。 それから、搭載されているレーダーは時期から考えてFuG220でしょうか。 しいま |
憶にありません。
また、ドイツにおける研究では、C型の原型になったのはV-9から11のようで、
予定ではC型たは夜戦型ではなく爆撃型で、その仕様にはレーダーはありません。
エンジンにDB603(C-3燃料)を用い、爆弾搭載量は2t。爆弾なしで最大速度
時速660km(高度7000m)、爆弾搭載時には同速度610km(高度7000m)で、最大航続
距離は3000km、上昇限度は爆弾なしで10700mとなっています。
開発が1942年春頃からのようなので、かりにこのC型を夜戦型に転用するとし
ても、少なくともレーダーのFuG220の量産品は間に合ってないでしょう。しかし、
先行量産型のAー02が1943年春には飛行していますから、それ以降ならFuG220の試作
型や初期型が搭載された可能性はあります。
国江
因みに私がこのような疑問を持ったのは、ドイツレベル社のAr240C−02を買ったからです。
このキットではA型に比べ主翼と胴体が延長され、スピナーは通常のものになり、プロペラは四枚、機種下面にガンポッドをつけ、FuG220らしきレーダーをつけた野戦型となっています。資料の少ない機体ゆえ、かなり想像が入ったキットではありましょうが、これだけA型に比べ明確な変更点が多いのならば、それなりの資料的裏づけがあるのではないかと思ったからです。実際のところどうなんでしょう。
しいま
んが、次の2つの可能性があるでしょう。
(1)ドイツでC-02の新たな資料が発表され、それに基づいてキット化された。ドイ
ツ機はまだまだ新たな資料や写真が発表されつづけており、約30年研究しているわた
しも驚くことがあります。
(2)レベル、ドラゴンなど海外メーカーでは、ドイツ機は売れるものなので、資料
がなくともフューチャー、つまり、ある程度推定で実際には確認されていないがあっ
たものとして作り上げてしまう、というキットコンセプトの場合がある。海外ではこ
れを広告等には全くうたわすに発売することもありますので、その可能性もあります。
国江