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現代の平均的な主力戦闘機は、燃料切れになったとき高度の何倍の地点まで到達できますか。 sai |
片
ジェット旅客機が巡航速度で飛行中、エンジンストップした場合、理論的に高度の20倍の距離を滑空できるそうです。
余談ですがカナダで燃料切れになった旅客機が奇跡的に生還した例があります。(なんで燃料切れになったかって?給油のときリットルとガロンを間違えたんだって)
WW2の撃墜王ハルトマンは撃墜された時に備え常に高度と味方の戦線までの距離を頭に入れて戦っていたと戦記に書いてありました。実際、撃破されても何とか味方戦線まで滑空して助かったそうです。
白熊
案外、比重が軽いんでしょうか?と言うことは現代の戦闘機は10倍くらいかな?
あと、フライ・バイ・ヤイアって何ですか?
sai
操縦桿・ペダル(操縦装置)から動翼までの操縦系統が機械的リンク(+パワーアシスト)ではなく、操縦装置からの入力をいったん電気信号に変えて信号線(ワイア;光ファイバーを使う場合、「フライ・バイ・ライト」ともいう。)で動翼の動作装置(アクチュエータ)に伝えて機械的動作に復元するものです。当初は超音速機の機体が空力加熱で膨張したときに操縦系統の索・ロッドの長さとの間で狂いが生じるのを防ぐために考えられたものですが、電気信号への変換にコンピュータを介在させることで、速度、飛行姿勢、重心位置等による操縦特性の変化や動翼相互の干渉等を計算に入れてパイロットの操作負担を軽減したり、操縦の巧拙によって機体性能が100%発揮できなくなるのを防いだりする役割を担うようになりました。…と、ここまででお分かりのように電源が落ちたりコンピュータがバグったりすると操縦できなくなることがあるのです。そこで補助電源や予備のコンピュータを用意したり、機械式操縦系統をバックアップ用に残したりすることがよく行われています。
Schump
固定翼機(飛行機・グライダー)の場合、同一形状・寸法ならば重量による滑空比(滑空における前進距離と喪失高度の比)の変化はありません。
つまりご質問の到達距離は機体のドンガラ自体の空力性能だけに依存することになるのですが、WW2当時のレシプロ機に比べて現代のジェット旅客機は空力性能の次元が違いますのでこの差は当然でしょう(プロペラ機の場合、停止したプロペラの抵抗によるハンデも大きい)。
じゃあジェット戦闘機はどうなるのか?あんなアスペクト比の小さいものの滑空比がよいとは思えませんが、定量的な話ができないのでごめんなさい。
Schump
引き込み脚・可変ピッチプロペラの戦闘機だとどうなるか、P-51 訓練マニュアル http://barella.en2.ehime-u.ac.jp/~kumac/P51/index.html を見てみましたが、滑空速度 125 ノットという事はわかったものの滑空比はわかりませんでした。
F-104 は滑空時「1マイル(1海里 1.8Km)で 2000 フィート(610m) 落ちる」と聞いたことがあります(数値の正確さはいささか自信なし)。これが本当だとすると高度の 3 倍弱しか飛べないことになりますね( ̄〜 ̄;)。
ささき
謎の印度人
白熊