1282 |
ヘリコプターについて 1 ロシアのカモフka26のような二重反転ローターの場合、上下どちらかのローターが故障で動かなくなってしまったら(あるいはエンジンの動力が伝わらず空回りする)、強力なトルクで機体ごと振り回されてしまうのでしょうか。 2 過去ログで普通のプロペラ機は加速させたときにトルクが発生する、機体の大きさなどにもよるが、特に強力な馬力のエンジンの場合、このトルクが馬鹿にならないので、解決策の一つとして二重反転プロペラにするという趣旨の事が書いてありました。ヘリコプターの場合、機体の重量に対するメイン・ローターの推力比が、プロペラ機よりもかなり大きいため、加速時だけでなく定速の時にも常にトルクが発生し、それを解消するための機構(テール・ローター)が必要と考えれば良いのでしょうか。 アリエフ |
というより、ローターの生成するカウンタートルクが抵抗成分に対し非常に大きいからという説明のほうが適切ではないかと思います。飛行機の場合はトルクの発生する軸方向に「主翼」というとんでもなく巨大な空気抵抗が存在するうえ、飛行中は強大な揚力が主翼に発生していますからプロペラの反作用は目立ちません。
(主翼に働く揚力が無くなった場合どうなるか…エアショーで推力重量比が1を超えるエアロバティック機が機首を垂直に立て「空中静止」という荒業を見せたとき、機体はゆっくり(1旋転3〜5秒くらいで)自転していました)。
ヘリコプターの場合、巨大なローターに対し軸方向の空気抵抗はほとんどありません。たとえ大きな尾翼を付けたところでホバリング時には意味をなさなくなってしまうため、どうしてもテイルローター等を使い積極的にトルクを殺す必要があります。またテイルローターは空気流による操舵が効かなくなってしまうホバリング時の操向という意味でも必要なものです。
原動力を胴体側に持たない場合、例えばブレード端のラムジェットやブレード端からの圧搾空気噴出によってローター自身に原動力を持たせた場合、あるいはオートジャイロのように空気流によってロータを自転させて揚力を発生させた場合は、カウンタートルクは原則として発生しません(ベアリングの回転摩擦に釣られてわずかに力は発生しますけど)。
>加速時だけでなく定速の時にも常にトルクが発生し
飛行機の場合も常に反トルクが発生しているのですが、主翼の発生する空気力のほうが遥かに大きいため定速飛行時には「目立たない」のです。
ささき
片
アリエフ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 上ローター
■
ギヤボックス
■
□□□□□□□□■□□□□□□□□□ 下ローター
■
駆動軸
それとも(B)駆動軸はギヤボックスを駆動し、差動出力が上下のローターを回転させるか
□□□□□□□ □□□□□□□□ 上ローター
■ ■
ギヤボックス
■ ■ ■
□□□□□□□ ■ □□□□□□□□ 下ローター
■
駆動軸
ということではないかと思います。(A)であればギヤボックス破損から上ローターだけの動力損失を招き得ますが、(B)ならギヤの破損はローター空転になるだけで済みます。空転してくれれば、オートローテーションで軟着陸できると思います。
しかし二重反転ヘリで実際どちらの方法が使われているかは寡聞にして知りません。
ささき
B)です。
ですからオートローテーション可能ですが、
ペダル操作に対するヨー応答が駆動飛行時とは
反対になります。
これを押さえるためにカモフの艦載ヘリはあの大きな垂直尾翼
(3枚、しかも前縁スロット付き)を備え、方向舵でヨー操作可能に
しているわけですが……
Ka−50の場合あの尾翼で大丈夫なのかと心配です。
たかつかさ
だからこその射出座席なのかもしれないですね。
まぐまぐマグロ