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対艦攻撃にしろ敵要地の爆撃にしろ、爆撃機には戦闘機の護衛が必須だとすると、爆撃機が戦闘機よりも長大な後続距離を持っていても無駄のように思えるのですが、実際はどうなんでしょうか? 例えば、銀河や飛竜の代わりに流星の様な機体を2倍作った方が役に立つという事は無いでしょうか? 素人の浅知恵ですが、よろしくお願いします。 acorn |
戦前の一般的な戦術思想では爆撃機は爆撃機同士の編隊を組んで戦闘機とは別個の行動をとるのが当たり前のことだったのです。爆撃機を長距離護衛戦闘機が護衛するという考え方は大戦直前に現れた新発想でしたから、大戦中に爆撃機の単独攻撃が当然の如く行われたのも不思議ではありません。濃密な戦闘が行われる空母対空母の戦いでさえも戦闘機が爆撃機を護衛することが常識化していた訳ではないのです。
BUN
アリエフ
tackow
大損害を覚悟してでも長距離の攻撃を行なう事もある、ということでしょうか。
数にモノをいわせる米軍はともかく、日本軍の場合には、中国での大損害で懲りていたかとも思ったのですが、状況次第ということですね。
acorn
これに対して昭和18年12月26日、第六十一戦隊6機、第七戦隊2機の合計8機の呑龍(うち1機は、機関故障にて、アレキシスに不時着)は、(戦史叢書・東部ニューギニア方面陸軍航空作戦では、合計7機、2機不時着としていますが、これは間違いです、また他書で5機と3機で合計8機、1機不時着とするものも有りますがこれも間違いです)戦史叢書では、第4戦隊の32機の護衛を受けウェワク上空に集合してツルブ方面の敵艦攻撃にむかいましたが、呑龍7機は、全て未帰還となっています。ただし、他の説では、護衛機は、隼、飛燕 合計約60〜70機であり、また第59戦隊が加わっていたとも言われており、私も後者の説が正しいのではないかと思っています。この時の敵機は、戦史叢書では、P−47、P−38 50〜70機。後者の説では、P−38を主力とする60〜80機とされています。
いずれにしろこれだけの護衛戦闘機が付いていても、敵機が優秀であれば呑龍7機は全滅したのです。 従って爆撃機に戦闘機の護衛が必要であるか、ないかはその時の状況によって一概に言えないのではないでしょうか。
広島と、長崎に大きな爆弾を落した飛行機も、護衛戦闘機は付けず、極めて優秀な爆撃機単独(観察記録機は別として)で来て成功しています。中途半端な、飛行機なら、難しかったかも知れないと思います。その時その時の状況によるのではないでしょうか。長文になり申し訳有りません。
roht
roht
いえいえ、御丁寧な回答を有難うございます。
>これだけの護衛戦闘機が付いていても、敵機が優秀であれば呑龍7機は全滅したのです。
...淋しい話ですね。
とりあえず、爆撃機が十分に優秀であるか、敵戦闘機の脅威が低ければ護衛が無くても何とかなるという事ですね。
あるいは、大きな犠牲を払ってでも攻撃する価値がある場合ですか。
そうすると、航続距離が長くても搭載量が低く(戦果が少ない)防御の弱い(犠牲が大きい)爆撃機はなんとも中途半端な機体という印象を受けますね。
acorn