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929 B29は製作当初はエンジンが作動してから一時間しかもたなかった、というのは本当でしょうか。それはその後改良されて日本の空襲に来たのでしょうか。
fuji

  1.  「一時間しかもたなかった」というのが
    根拠のある数字かどうかはわかりませんが、
    B-29にエンジントラブルが多発したのは確かです。

     XB-29の2号機は、
    1番・2番の2基のエンジンが火を吹いて墜落し、
    事態を重く見た米議会が調査に乗り出しました。
    この調査では、粗製濫造が原因とされています。

     この問題は改善されつつも尾を引き、
    長距離飛行を強いられた太平洋戦争中のB-29は、
    日本機よりもエンジントラブルと戦っていたような印象も受けます。
    しかし、硫黄島が米軍の手に落ちると、
    故障による未帰還機は激減したようです。

     広島に投下された「リトル・ボーイ」は、離陸時の事故に備えて
    最終組み立てをエノラ・ゲイの機内で行いました。
    これは、桁外れの原爆の威力を怖れたものと考えるのが自然ですが、
    B-29の離陸時に事故が多かったためだとも言われています。
    どんべ

  2. R3350の平均故障時間とかは判りませんが、昭和20年の初め頃までは
    出撃した機数のうち10〜30%程度は早期に帰還しているので、実戦投入
    後も信頼性はさほど高くは無かったと思われます。
    tackow

  3.  B-17, B-24 と違い B-29 はエンジンとタービンの距離が近く、しかもナセル内に排気タービンを完全収容しています。このため冷却不足によるトラブルが多かったのではないかと思います。排気タービンなど容易にこなしたと思われている米軍ですが、タービンとエンジンを接近させた試作機(YP-37, XP-39, XP-50, XP-60A, XP-67)は軒並み過熱問題を引き起こしています。
     アメリカで読んだ B-29 搭乗員の手記にも「配備直後にはエンジン火災が頻発した」という証言がありましたので、B-29 は過熱問題を改良しつつ作戦を行っていたというのが実状ではなかったのでしょうか。
    ささき


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