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ハインケル177の双子エンジンの仕組みについて教えて下さい。(初歩的な質問ですみません) TN |
とりあえずアメリカ版双子エンジン・アリソン V-3420 の写真を紹介しておきます。
http://www.wpafb.af.mil/museum/engines/eng3.htm
クランク軸が二本あり、これを減速ギヤボックスで結合して駆動軸一本にまとめています。
左右エンジンの回転不均衡をどのように調整していたのかは私にはわかりません。
ささき
まったくの想像ですが、自動車の駆動輪に使われているような
デファレンシャル・ギヤをかましてやればうまくいきそうな気がしますが
大きな勘違いかもしれません。
どんべ
陵風
TN
”two crankshafts geared together”と書いてありますので,両軸を単にギアでつないでいるだけでしょう。”Propeller shaft and Gearbox”の写真にあるギアボックス内でつながっていると思います。ディーゼル式艦船で,複数のディーゼル機関を減速機で1軸につなぐのと同じですね。スロットル開度が同じなら出力も回転数もほぼ同じになるので,ギアには大したトルクは掛からず,また一方が停止しても大丈夫な強度に設計するはずです。
不均衡といえば,多気筒エンジンでは厳密には各シリンダー毎に出力はばらつきがあります(吸気管の形状による流入量差や,温度差により)。多気筒エンジンは単気筒エンジンをつなげたものと考えられるので,クランクが各々切断されていたら回転数は微妙に違ってしまいます。
isi
さらにアリソンV−3420はP75の二重反転プロペラを回すのでそのギヤボックスはリジッド結合ではなく、多エンジンの同調条件はさらに緩やかだったのではないでしょうか?(二重反転プロペラの駆動方法について何の知識があるわけではないです)。DB610の設計スタッフの意見として、冷却さえ十分にできるエンジンルーム(ナセル)を設計できれば、エンジン中央に12本の排気管がひしめく排気系レイアウトは問題とはならない(哲学的ではありますが)のだそうです。
(後半は、最近でもこのコーナーで紹介されていた書物『エンジンのロマン』を全面参考にしています)
SHI
ツのDB610などの双子型エンジンでは、片一方が故障などによって止まってしまう
とまだ使えるとなりのエンジンまで動かなくなってしまうので、それぞれにクラッ
チがついていて、片方が故障してもクラッチを切り離し、まだ正常に動く方だけで
プロペラを回せるようになっています。
日本の景雲などに使用予定だった双子型エンジンの開発関係者にある人が話を聞
いたところ、そのときもクラッチのことが話題にのぼらなかったそうで、私はドイ
ツの方式をなぜ採用しなかったのか不思議に思いました。
国江