858 |
知り合いにされた質問です 「プロペラがまえにあったら推力をうまないんじゃないか?」 言われてみたらそんな気がしたので答えられませんでした。 恐らく引き寄せた空気が機体に当たってプラスマイナスゼロというふうに考えたんだとおもいますが・・・・ (ヨーグモス) |
僕が思うに、(模型を見ればわかると思いますが)引き寄せた空気を後方に流すように機体の形が作られていると思います。
機体を動かすのも空気抵抗を使って動くと思います。
でも僕より『BUNさん』や『ささきさん』という詳しい方々が知ってると思います。
(ちなみに、僕の知識は戦前から航空機のエンジンをいじっていた祖父から聞いた話です。
祖父は戦前所沢飛行場で、戦時中はシンガポールで輸送機の機関士をしていました。)
私的な話もまじってすいません。<(ヨーグモス)さん
ベルゼバブ
> していました。)
おおっ!ベルゼバブさんのおじいさまはひょっとしてPOPヨシムラの御同僚?!
草
私なんかより「Schump 様」とか「たかつかさ様」の方が詳しくご存知だと思いますが…。
>「プロペラがまえにあったら推力をうまないんじゃないか?」
この疑問は「なぜ真空中でロケットが加速できるのか」とか「ジェットエンジンは後方に障害物を置いたほうが効率が良いのでは?」というよくある疑問と紙の両面のような気がします…。
>恐らく引き寄せた空気が機体に当たってプラスマイナスゼロというふうに考えたんだとおもいますが・・・・
胴体断面積がプロペラ直径より大きい場合、という風に解釈してよろしいでしょうか?普通の機体ですとプロペラ投影面積よりも機体・主翼の投影面積のほうが遥かに小さく、プロペラ流が後方に抜けることは自明だと思いますので…。
まず、基本的にプロペラというのは翼の働きと同じで、大気中に圧力差を生み出し、これによって加速して後方に押し出した空気の反動によって推進力を得ていると考えてください。ここで、胴体よりも小さなプロペラを付けた「ウチュー式1型機」が存在すると考えましょう。
−−→プロペラ流
/ __
// ̄ ̄ ̄ ̄\ / |
|/ \/ |
+ ____ |
|\ / ̄ ̄ ̄ ̄
\\____/
\
−−→プロペラ流
これがプロペラによって推進できるかどうか?プロペラ後流は胴体に阻まれますが、流線形の胴体前部に沿って流れ最終的には後方に抜けることは自明だと思います。ただしプロペラ流は胴体との摩擦抵抗でエネルギーを損失しますので効率は悪化します(これは「雷電」の紡錘胴体が悪いという議論と一脈通じるものがあります)。
さて、それでは更に効率を悪化させた改悪型「ウチュー式2型機」を想定してみましょう。
プロペラ流
↑ __
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / |
|| \/ |
+| ____ |
|| / ̄ ̄ ̄ ̄
|_____/
↓
プロペラ流
この場合はプロペラによって加速された空気は胴体に完全に阻まれ側面全周に吹き出してしまいます。さてこの状態でプロペラは推進力を生むか否か?理論によれば「生まない」ことになります。エンジンは一生懸命仕事をしているのですが、その仕事は空気を無駄にひっかき回して熱となって消えてしまい、機体の推進力にはつながりません。もしかするとプロペラ前面の吸い込み流の負圧によってごく僅かな推進力が生まれるかも知れませんが、吸い込みによる流速は微々たるもので機体を動かすほどのパワーには至らないと思います(掃除機を考えてください。同じ空気の量を一端から吸い込んで一端から吐き出していますが、吐き出し流はかなり後方まで感知できるのに対し、吸い込み流はごく近くでしか感じられません)。
…という解説で的を得ているでしょうか?>Schump 様、たかつかさ様
ささき
えー、何の計算もしていませんが、プロペラ前面の吸い込み流が
生じる推力は無視するには大きいのではないかと思います。
定性的な言い方で申し訳ありませんが、翼が揚力を発生するときには
「下面で空気を押し下げる」よりも「上面の湾曲にそって引き降ろす」
方が(たいていの翼形では)大きいと思います。
プロペラの翼形については良く知りませんし、先端は遷音速ですから
事情が違うかもしれませんが……。
あと、後流が機体前面の角を回り込んで機体後方に流れる分も
あるかと。
……すいません、寝不足の頭で出来るのはこんなところです。
たかつかさ