839 |
零戦のエルロン、高速時に重くなり、効きが悪くなったそうですが…(「重い」と「効きが悪い」は別問題?) (1)原因は? (2)対策は?(どうすれば解消出来たのか?) (3)剛性低下方式との関係は? 陵風 |
酷い場合には重いどころか逆方向へロールする場合がある。
(ただし、零戦の場合はその前に分解するでしょうけど)
対策:剛性を上げる。
剛性低下方式との関係:ありません。あれは昇降舵に使われていましたが、エルロンには使われていないからそもそも無関係です。
たかつかさ
アメリカでのテストで「補助翼の利きは失速から時速255kmまで軽く、これ以上のスピードになると急に重くなって、時速480kmではゆっくり横転することしかできない。高速では操縦桿をほんのすこししか横に動かない」とあり、(操縦桿を)動かしても効かないではなく、重い→動かない→効かない と読んだのですが
陵風
陵風
エルロン面積を削減すれば高速時に舵が重くなることは避けられますが、主翼剛性が足りないままだとやはり「効きの悪さ」は同じでしょう(重くなるのではなくスカスカになってしまう)。たかつかささんのおっしゃるように主翼の剛性を上げるか、あるいはスパンを切りつめるのも一手ではないでしょうか。雷電の高速ロール性能は日本機の中でも群を抜いていたそうです(必ずしもスパンだけが理由ではないでしょうが)。
>1.
零戦のエルロン操作系に剛性低下が使われていなかったとは初耳です。多くの本ではエルロンの効きと剛性低下方式を関連づけるような記述がなされていますが、いわゆる「間違った通説」なのでしょうか?
ささき
方向舵系統は剛性低下ケーブルは無かったようです。
補助翼、昇降舵の両方とも使っているはずです。
でも、たかつかささんが補助翼と方向舵とを間違えるのだろうか(^^;;
SADA
堀越技師の学位論文は「飛行機の縦の操縦応答性の改善に対する昇降舵操縦系統の
剛性調整の効果」です。
また、堀越技師も言っていることですが補助翼操作系と言うのは
3舵の中でもっとも高い剛性を要求されます。
ただ、逆に私はエルロンに使っていたと言う話を初めて聞きました。
「丸」がそう書いているのなら、ちと調べてみようかと思います。
たかつかさ
エルロンと昇降舵の2系統に入っていますね。
さて、零戦はどうだったのかな……?
誰か教えてプリーズ(無責任)。
えーと、効き低下の対策としてはもうひとつ
「エルロンを止めてスポイラーを使う」があります。
たかつかさ
http://www.freepage.total.co.jp/saponin/A6m.pdf
olduck
>http://www.freepage.total.co.jp/saponin/A6m.pdf
読んでみました。
>以下の文献を読むと、例の135号機の事故の後、補助翼操縦系統の剛性低下を
>止めたように読み取れるのですが。
該当箇所が私には見出せませんが、どのくだりのことでしょうか?
通常、フラッターを防止するために補助翼操作系の剛性は出来るだけ
高くするものではないでしょうか。
その記述でしたら見つかりましたが。
>あと、バランスタブで補助翼操作力を低減できたのであれば、
>エルロンリバーサルとは考えにくいのは、いかがでしょう。
?
補助翼操舵力とは補助翼の軸廻りに作用する空気力、
エルロンの効きとは機体ロール軸廻りの揚力不平衡、
エルロンリバーサルを発生させるのは主翼剛性軸周りの
空気力変化(揚力中心移動)と理解していますが、バランスタブによる
補助翼操作力の低下がどのようにリバーサルに影響するのでしょうか?
バランスタブの動きによって補助翼を切り増す方向の力を発生させることが、
リバーサルをも抑制するのでしょうか?
たかつかさ
エルロンに剛性が必要と言う話もうなずけますし、方向舵は
手よりも強い足で操作するから剛性低下ケーブルの手助けは
不要と言う考え方もあるでしょうし・・・(?_?)
SADA
SADA
------------------------------------------------------
補助翼操縦系統では「フラッター」の点より剛性低下は出来ず、
高速時重く空戦中低速切返しに於ける効き不足と言う「ヂレンマ」残りしも
実用上我慢し得る程度に収まれり。
------------------------------------------------------
とありますが、事故によって方式を変えた、とは書いていないですね。
確かに135号機の事故も載ってますが、これについての対策は
主翼剛性の増大、補助翼「マスバランス」増加、と書いてあります。
操縦系統の方式を変えたとは一文も有りません。
SADA
舞弥
エルロンリバーサル起きたら、操舵力どうなるんでしょうか?
陵風
陵風
32型への改良理由の一つはロール性能の向上という事があって、実際にその点は小福田租少佐の所見「2号零戦は特に高速時横操作軽快なる為空戦上極めて有利なり」にあるように21型よりはよっぽど良かったのでしょう。また52型ではエルロンの面積を大幅に減らす事が出来たのも、外板の厚さを増して翼の強度をあげたからだと思います。
それからもう一つ考えられる原因として、エルロン自体が布張りだった事もあるかもしれません。動圧が高くなるほど小骨の間の布がへこんで舵がやせてしまいますから。
舞弥
零戦の補助翼操作系統はワイヤです。さすがにベルクランクから先はロッドですが、ちゃんと主翼内にプーリーがあって主翼の過重変形でエルロンが動かないように絶妙の配置になっているようです(当時の機体は皆そうでしょうが)。
補助翼の羽布張りですが、スピットファイアにおいては「羽布、特に上面が負圧で膨らみ、気流剥離を起こして効かなくなったので金属張りに変更」との記述を読んだことがあります。はたして膨らむのやらへこむのやら…
Schump
http://home.att.net/~jbaugher1/p38_13.html
P-38J は急降下時にいとも簡単に遷音速に達して舵(特にエレベータ)が効かなくなるため速度制限ブレーキを持っていたほど突っ込みの効く機体ですから、高速時のエルロンの重さ(双発ゆえの慣性モーメントの大きさも合わせて)はよほど問題になっていたのでしょう。
しかし強引に舵を動かしても主翼がモーメントに負けて捩じれたり曲がったりすると効きがスカスカになったり、ひどい場合は逆効き(リバーサル)を起こしたり、ひょっとすると翼が折れてしまうかも知れません。よほど剛性に自信があったからこそ油圧操舵を取り入れることができたのでしょうね…。
ささき
世傑に載ってますよ。有名だと思ってましたが(^^;;
SADA
olduck
方向舵系統/鋼索と槓桿の組み合わせ式
昇降舵系統/鋼索、槓桿及び捻管の組み合わせ式
補助翼系統/連動桿、槓桿及び捻管の組み合わせ式
とあって、図で見ると方向舵は3mmの鋼索、昇降舵は3.5mmの鋼索、補助翼は20mm径と35mm径の槓桿を連動桿で繋いでいます。
なんかSchumpさんの見てる図と思い切り違うようですが、両方あったんでしょうか?
舞弥
全体図:槓桿らしきものが後桁の後ろに描かれている
系統図:索とプーリーが、ご丁寧にもリブ位置参照線といっしょに書いてある
本文:「索」と書いてある。
…?
ほ○こしさぁん、しっかりしてくださいよぅ(T_T)
Schump
実物を見るまで誰もわからんということですか? (--;;
SADA
これって件の「系等図」とほとんど同じなんですけど(リターン系統はもちろんちがう)…どこぞのバカが推定で零戦の系統図をでっち上げたのか?
Schump
BUN