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825 最近の戦闘機の胴体下部に縦ヒレがついた機種をみかけますがどんな機能があるのですか。F−2にも付いています
イマジン

  1. 戦闘機にベントラルフィンがつくようになったのは1950年代からですが、メリットは概略以下の二点です。
    1)超音速機はたいてい全長に対して全幅が著しく短いので、飛行中の胴体のブレを主翼の慣性で吸収しきれず、方向不安定が勝手に拡大する(イナーシャ・カップリング)傾向があり、これを安定させるために垂直安定板面積を大きくすること。ただし、機体軸線より上の面積だけを拡大するとロール運動成分を発生してしまうので、下方にも面積を設けてやる必要がある。
    2)超音速機は揚力係数の低い薄翼や大後退角・デルタ翼を使用することが多く、離着陸時に大きな迎角をとる必要がある。また、近年の戦闘機では、失速限界付近(あるいは失速後)での高機動を行うために極度の大迎角をとる場合がある。これらの場合、機体上面の垂直翼面は機体にマスクされて効かなくなるので、これを補うために下面にも垂直翼面が必要。
    Schump

  2. ヴォート F-8 クルセイダーの初期型には腹ビレがありませんでしたが、カタパルトランチ直後に方向不安定になって墜落する事故が多発した(大迎角なので垂直尾翼が胴体の陰になって効きにくい、しかも F-8 は機首最前面にエアインテイクを持ち、これが大迎え角時に機首上げモーメントを作る)ため、腹ビレを追加して大迎角時の方向安定性を増大させたそうです。
    ささき

  3. そういえば、ビジネスジェット機でも最近はベントラルフィンのあるものがあります。ただしこの場合は斜めフィンを左右につけるようになっており、失速に至りそうな大迎角をとった場合に気流をフィンと胴体底面の間にトラップして、強制的に尻上げ(機首下げ)をかけさせるものです。これによって失速警報機や油圧によるスティックの強制前方倒し機構を省略でき、低価格化と信頼性の向上ができるというものです。
    Schump

  4. MiG-23/27には巨大な腹ビレがありますけど、
    離着陸時には折り曲げてしまうから効きません。
    主翼後退時の安定確保という事かな?

    どんべ

  5. >4. MiG-23/27 の腹ビレは超音速飛行時の安定性確保が目的だったと思います。
    ささき


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