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808  WWII時の独軍に17.7トン爆弾が存在したと耳にしました。
 コレが本当ならば、なにか特定の目的があったのでしょうか(ダムバスターのように)
 また、これを超える大型通常爆弾は他にあったのでしょうか。
しろさい

  1. 1770Kg(1.77t) か 7700 ポンド(3.5t)の間違いでしょう。17t もの爆弾を積める爆撃機はドイツには実在しません。最大積載量を持つ Me323「ギガント」でさえ貨物重量は 10t です。ギガントの原形である動力を持たないグライダー型の Me321 は 22t という積載量を持ちますが、これは三機の Me110 で引っ張る低速+運動性極悪+事故続出の殺人機ですから、とても爆撃任務なんかには使えません。
    ささき

  2. ちなみに He177 グライフは爆弾搭載量 6t となっています。 機銃を降ろして燃料を減らせば 12t くらいはゆけるかな?それでも 17t は苦しいと思いますが…。輸送機上がりで機体のひ弱な Fw200 は 1t 強、これは話になりませんね。
    米軍だと B-17 が 9.4t, B-24 が 5.8t, B-29 が 9t となっています。B-36 の 39t ってのは凄すぎるような?B-47 は 10t, B-52 は約 25t となっています。
    数値は Elevon の E.Guestin Database からの引用ですがどこまで信用できるのかな?まぁ参考程度にしてください。
    ささき

  3.  話の出所に電話をしてみました。
     どうやら、Me321に爆撃機型があって(曳航機はHe111Z)一度はこの爆弾の搭載試験もしたものの、その際に墜落したとか・・・。
     ただ、これ以上のことは彼の人も知らないようなので宜しくお願いします。
    しろさい

  4. Me321 で爆撃が考えられていたとは知りませんでした。検索サイトを当たってもそれらしい情報が出てこないので真偽のほどは私にも不明ですが、本当だとしたら「恐るべし、ドイツ人!」ですね。
    ささき

  5.  質問者です。話の出所宅に突貫してみました。
     話の根っことなる資料は「別冊航空情報 巨人機ものがたり」
     著者は11人からなりますが、当質問が関係あるのは手島尚氏による「アウグスブルクの巨鳥」です。そして、17.7t爆弾の件は以下の通り。

     ギガントは多くの実験計画に使用されたが、そのうち珍しいものは17.7トン爆弾搭載計画だった。最初の投下テストのためHe111Zに曳航されて離陸したが、投下高度に達する前に胴体が破壊し始め操縦不能のまま降下に入った。巨大爆弾はなんとか切離しに成功したが、乗員は全員墜落死亡した。墜落の原因は数日前に米空軍の銃撃により生じた胴体縦通材の損傷だった。

     当質問に直接関係するのは正味これだけですので、確かに真偽は定かではないかもしれません。ただ、非常に興味を掻き立てられる内容ではあります。
     ・・・まるっきり関係ありませんが、「風の谷のナウシカ」で巨神兵の重さに耐えかねて墜落した大型機を思い出してしまいました。
    しろさい

  6. 根拠はないけど、本当は「8000kg」なんだけどポンドで書かれて約「17700ld」、それがいつのまにか「17700kg」になったのでは?
    (N)

  7. 「ポンド」は「lb」やっ ちゅうねん。
    (N)

  8. 英語圏の検索サイトからは出て来ませんね。そもそも一体何を考えてそんな実験をしたのでしょう?操縦の困難な曳航グライダーではまともに照準して爆撃コースを維持することも困難でしょうし、低速かつ鈍重なうえ図体がでかくて被弾しやすいため目標上空に達する前に敵戦闘機・対空砲の好餌になりそうなのですが…。
    ささき

  9.  質問者です。遅れましたが、いろいろ御返答ありました事をお礼申し上げます。
     一応の区切りとして・・・とりあえずココにおいては17.7t爆弾は「存在しない」か「存在しない可能性が高い」という結論でよろしいのでしょうか。
     実際、無い場合にそれを証明するのは困難極まりありません。なにはともあれ、ありがとうございました。

    >8
     使える状況があったか、そういう状況をつくれる手立てがあったか。なんといっても無動力のインターセプターグライダーを試作したお国柄ではあります。
     全てを解決できるわけでは到底ありませんが、ここまで巨大だとフリッツXのような誘導弾化は無理なんでしょうか?
     まあ、この辺は当コンテンツにそぐわない「?」ではありますが。
    しろさい

  10. >9.
    >一応の区切りとして・・・とりあえずココにおいては17.7t爆弾は「存在しない」か「存在しない可能性が高い」
    >という結論でよろしいのでしょうか。
    素直に言えば「わからない」です。なにせドイツ人のことです。シロウトなら短絡的に
    「そんなもの無理だろう」と結論づけるものを、わざわざ実物を作って実験して駄目で
    あることを確認してみなければ気が済まないゲルマン民族のことです。17t爆弾の
    搭載実験していも何の不思議もないと思います。ただ、情報ソースが手島尚氏の記事
    ひとつきりというのは何とも心元ないですね。氏は原情報を何処から仕入れたのか、
    その記事に参考文献か何か載っていないのでしょうか。

    >全てを解決できるわけでは到底ありませんが、ここまで巨大だとフリッツXのような誘導弾化は無理なんでしょうか?
    戦後のことだと思いますが、米軍が B-17 をラジコン化して「巨大飛行爆弾」の実験
    をしている映像を見たことがあります。第二次大戦中でも不可能ではなかったでしょう
    が…ただ Me321 は舵が物凄く重く、一旦空に上がると人力では操縦桿がほとんど動かず
    トリム(ウォームギア)を使って操縦していたという話のあるくらい操縦性極悪な機体です。
    加えて Me321 は舵の効きが悪く重たい飛行機なので、ラジコン操縦で目標に指向するの
    は至難の技だと思います。
    ささき

  11.  質問者です。
     仰られる事、実にごもっともです。機会あらば、そろりそろりと調べていきたい所存です。なお、「巨人機ものがたり」におきましてはいずれの執筆者も参考文献等を記していないです。残念。

    >誘導弾化
     えー、これは私の書き込みが舌足らずでした。Me321ではなく爆弾そのものの方です。フリッツXの弾体がPC−1400そのものでしたから、同じようにならないかな、と。照準の足しにはなるかとも思いましたが・・・問題は多そうですね。
     
    しろさい

  12. 追加情報〜。独軍で実際に使われた最大の航空爆弾は 2.5t の SB2500 通称 MAX で炸薬量 1.7t でした。どの程度の数がどんな目標に対しどの機種に搭載されて使われたのかは不明です。
    ささき

  13. いやはや、なんとも、ありがとうございます〜。
    しろさい

  14.  ギガントを利用した17.7トン爆弾については確認できていませんが、大型機を誘
    導爆弾化するのにはドイツでは成功していますね。これがよくいわれるミステルで
    すね。実戦での成果はほとんどありませんが、Ju88に弾頭をつけたもの母機である単
    発機から電気信号で動翼などを操縦に必要なものはすべてコントロールされます。
     またギガントに17.7トン爆弾を積んだのでなく、ギガントに爆薬を積んで、これ
    を無誘導グライダー爆弾として目標手前で切り離して滑空させる、という方式かも
    しれません。似たような例はドイツが開発中だったミサイルにも例があり、この方
    式だとグライダーの姿勢制御だけですみますからね。
    国江


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