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スピットの楕円翼は、工作の手間の割に性能に結びつかなかったと以前ここで議論されましたが、 では彼女の高性能の秘密は、エンジンに全てが集約されてしまうのでしょうか? 勝井 |
「主翼平面形」が「工作の手間の割に性能に結びつかなかった」
(私は「工作の手間…大・効果…小」と考えます。少しは効果はあったのでしょう。)
事を理由に、「高性能の秘密は、エンジンに全てが集約されてしまう」と考えるのは、
あまりにも短絡的では無いですか?
スピットの空力的特徴として真っ先に上げられるのは、主翼平面形では無く
翼厚比が小さい、すなわち翼が薄いという事です。
…私のレベルではここまで。続きをどなたかお願いします。
どんべ
BUN
師匠、違うんです。
スピットファイアをハリケーンと比較するか、
あるいは「P-51A」と較べるかによって答えが違ってくるんです。
つまり、
ハリケーンに対するスピット→空力的・その他で優れている
P-51Aに対するスピット→機体の設計で負けてもエンジンで勝ってしまっている
ただし、スピットの初飛行は1936年であり、1940年初飛行の
P-51と比較するのは無理があるような気がします。
また、究極的な設計であるP-51に対し劣っているからと言って、
スピットの設計に見るべきものが無いとは決して言えないはずです。
どんべ
ただ、楕円翼に関して言えばちと「止めるのが遅かった」とは思います。
三菱の堀越技師は96艦戦を最後に、愛知では99艦爆を最後に
楕円翼を止めています。
ホーカー社はテンペストでも楕円翼を継続しましたが……。
だからと言って効果が無いと言う意味ではありません。
「テーパー翼の揚抗比改善に楕円翼がもっとも効果的であると
言うのは誇張された意見である」と言うことであって、それ以上でも
以下でも無い、そう思っておきましょう。
たかつかさ
びたふく
舞弥
どうなんでしょうか。
松木
それから、原設計が5年も後のP-51より全体的な空力設計で劣っているのはしかたがないことではないでしょうか。
あと、楕円翼に関しては私は舞弥さんと同意見です。
胃袋3分の1
私が言いたかったのは、この胃袋さんの回答の内容とほぼ同じです。
どんべ
自分も同様の記事を読んだことがあります。設計者が厚翼で失敗した経験からの薄翼だそうです。また、12.7ミリを八挺翼内に装備したP-47も楕円翼風になってます。翼の弦長を確保して翼厚比を押さえたまま、機銃を収納する狙いもあったと考えられます。
やんた