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ベトナム戦争時の記録フィルムを観ていたらファントムから投下された爆弾が途中で細かく分離され、しばらくしてから 地上に近づいてから爆竹の様に次々と爆発していました。これはなんと言う爆弾ですか。 イマジン |
まなかじ
子弾の使い分けで対戦車地雷を撒いたり,直に車両目標を狙ったりします.
勝井
参照→ http://xenon.aerojet.com/Weapon_Systems/SADARM/
確か、MLRSの弾頭部に収納出来るのは3発だった筈。
takukou
先の湾岸戦争でもクラスター爆弾は多用されています。SadEye(改良型の BLU-61 および BLU-63) を内蔵した CBU-52, CBU-58, CBU-75 など旧世代の対人爆弾も使われましたが、MK.118 成形炸薬弾子 250 個を内蔵した対戦車専用のクラスター爆弾 MK.20「ロックアイ(RockEye)」も使われました。
特筆すべきは新世代クラスター爆弾である CBU-87 です。これは BLU-97/B と呼ばれる複合効果弾(自己鍛造破片弾)を約 200 発内蔵して直径約 500m に散布、子爆弾一発につき 50m の距離なら軽装甲車両を破壊でき、非装甲車両または航空機なら 250m の距離まで有効、人馬には更に遠距離まで有効という恐るべき性能を持ち、イラク軍から「死の黒い雨」と呼ばれ恐れられたそうです。
EU/NATO 軍が使ったクラスター爆弾はイギリスの開発した BLU-755(子爆弾約 150 発内蔵)です。従来のクラスター爆弾は弾体を回転させ遠心力で散布しており、炸裂高度(時限信管によって設定)が高すぎるとドーナツ状に広がってしまい、低すぎるとうまく散布しない欠点がありました。BLU-755 は炸薬を使ったガス・イジェクション・システムが採用されており、より広い範囲にかつ均等に子爆弾を散布できるようになっています。
総じてクラスター爆弾は「使う側にとっては便利、使われる側にとっては悪夢」の兵器です。一回の爆撃で数千発もばら撒かれる小爆弾には数パーセントの割合で不発弾があると言われ、被爆撃地域の不発弾処理を非常に厄介なものにします。また対人散弾の起こす非人道的殺傷力(数百発もの散弾を受ければ摘出手術もままならず、運が悪ければ生きながら傷が腐敗しじわじわ死んでゆくことになる)は言わずもがな。上記の資料をネットで検索している最中、クラスター爆弾の使用停止を訴えるページに数多く遭遇しました。ただ対人地雷禁止法案が実効化されないのと同様、主に「使う側」が常連理事国を占めている国連でクラスター爆弾の禁止が議決されるのは難しいようです。
ささき
ささき
tomo
猫又本舗
ひろし
重量(ペイロード)に対する制圧範囲の広さが主な理由ではないでしょうか?ナパーム弾は弾体が大きいため1パイロン当たり一発しか搭載できず、それでいて制圧半径はせいぜい 100m くらい。一方クラスター爆弾は搭載機にもよりますが 500lb 級ならパイロンに三個吊りでき、それでいて一発あたりの制圧半径はナパームより広く 200m 近くあります。「それじゃナパームなんて要らないじゃん」と思うかも知れませんが、延焼による制圧時間が長いことや塹壕内に潜む敵にも火傷や酸欠による殺傷効果がある(これもエゲツナイよな…)ので目標・任務により使い分けるのだと思います。ちなみに湾岸でクラスター爆弾が多用されたのは対空砲座の制圧と輸送車両群の殲滅でした。
ささき
ささき