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744番に書こうかと思ったんですが消えたので・・・ MSFS2000プロフェッショナルエディションは、広告ではプロ操縦士の養成にも使えるとか書いてありましたが、問題はないのでしょうか。 実機並(操縦桿以外の操作を除けば)のフライトモデルなんですか? それとも、単なるアメリカンジョークなのでしょうか? 私が持ってるのはスタンダード版なのでやった事はないのですが。 T |
シミュレータがどの程度教習の役に立つか…ということですが、地上に居て何もしないよりはシミュレータで飛んでみたほうが何らかの足しになる、その程度の「使える」加減だと思います。計器の読み方、無線機や航法支援器の操作、エンジン管制(セスナの場合はスロットル・キャブヒート・ミクスチャレバー)の操作、こういった物はシミュレータで慣れておくと実機に上がっても案外通用します。
ただ、離着陸や特殊飛行(やった事ないけど)の操縦はやっぱり「身体で覚える」部分が大きいと思います。私はちょうど着陸を訓練しているところですが、アプローチ中に沈み加減を見ながらパワーとピッチでフライトパスを守る操作とか、タッチダウン直前で機首を引き起こしつつフットバーと操縦桿で横滑りを止める操作のコツは、シミュレータでは会得できない(あるいは非常に難しい)と思います。
私はまだ飛行場のまわりをグルグル回っているだけですが、やがて長距離巡航(クロスカウントリー)で電波標識(VOR)を見ながら一定高度・一定方位飛行を行うことになります。この時風があれば機首方位と進行方位は異なるわけで、機上計算尺(フライトコンピュータ)で補正角を算出したり、得たデータに基づいて消費燃料計算したりの作業が出てきます。計器飛行(IFR)パイロットなら尚更、これが無視界でもできなければなりません。上下左右もわからない雲中で計器だけに頼って飛行機を定高度定方位に保ちつつ、必要な計算を行うという…そういった操作についてもシミュレータでの訓練は役立つと思います。
ささき
見たときは「ゲームもここまでリアルになったのか」と思ったんですが、
あのコンコルド・・・視界が悪そうだし・・・
スタンダード版ではどの機体も操縦しやすいのですが。
追記 コンバットFSではむしろ実機ならもっと着陸しやすいのでは・・・と思えるくらい地面との距離がつかめなくて着陸が困難でした。
シミュレーター向き、実地訓練向きのがそれぞれあるんでしょうね。
T
役に立つが実際に飛ばす方面では余り役には立たないぞよ」と。私も実機の操縦桿を握らせて貰った
ことはありますが、シムと実機は全く違うものだと実感させていただきました(AirWarのエクスパンションを
作っているときに航空機の機動の勉強になる、とトマホークに縛りつけられた経験者は語る)。
大塚好古
そうですね、既に皆さんが書かれているよーに、純粋に実機訓練の教材として考えた場合...
少なくとも、全くの初心者が、訓練の一環としてパソコンフライトシムを使用するのは、個人的には害の方が多いと思います。
まず、舵の使いが荒くなる(実機では、ストッパー〜ストッパーなんて操作はそうそうあるものではりませんし)
最悪なのは、外を見て姿勢を理解せずに、やたら計器ばかりを注視する悪い癖が付くことかなぁ...
反面、皆さん書かれているように、計器飛行(或いはそのレーティングの取得にむけた)のトレーニングには、プロシジャーの訓練も含めて
非常に有効だと思います。
MSFのILSアプローチなんて、実際も殆どあんな感じです。
MFS2000の出来を見ていると、アメリカなどの一般の飛行学校にあるモーションが無いトレーニングシミュレータ(IFR訓練用)とは殆ど同レベル
(景色等は場合によってはそれ以上)のレベルまで来ていると思います。
因みに、ご質問の養成に使える云々の件は、
上記の様に計器飛行資格の訓練には、シミュレータ時間もログとして記録(訓練経歴に計上)されるのですが、これの指定教材(ソフトウェア)になれるか(或いは既に認定されたか?)と言う意味のではないでしょうか?
個人的には、プライベートパイロットにとってもラインのパイロット用のシムの様に実機でやるにはリスクの高い、エマジェンシートレーニングに
もっと使えれば、有効だと思うのですよね...
たとえば、アイシング時の性能低下や、キャブレターアイシング等も再現できて、エアボーン直後のエンジンストール、スピン或いは、極端な異常姿勢からの回復とか...
ホビーを超えて、実用を目指すのであれば、ぜひそう言うアプローチが欲しい所です。
ゆーた
わはは、初飛行のとき教官に指摘されました(^^;)ゞ
ささき
>わはは、初飛行のとき教官に指摘されました(^^;)ゞ
私の場合は、スパルタ教育(笑)だったので、
”1秒(0.5秒だったかも)以上、同じ計器を見続けたら、死ぬと思え!!”と、よく、どやされました(笑)
ゆーた
私の初フライトの前、教官が開口一番、
「シミュレータとかやってるの?」
「え? ‥シミュレータやった事無いんですけど・・(も、もしかしてヤバイ? ‥ドキドキ)」
「ああ、その方がいいよ。あれやってると変な癖つくからね。」
等というやりとりがありました。シミュレータはうまく使えば訓練効率を上げるのに役立つのですが、大切なのは『シミュレータによる訓練は、資格のある飛行教官と一緒でなければ有効な訓練時間として認められない』という事です。空でのすべてを再現するのは不可能ですから、シミュレータが「操縦」というものの一部だけを切り取ったものになるのは止むを得ないのですが、そこを踏まえずに我流でやっていると落とし穴があるのです。
「パイロットが絶対に見なければならない計器は2つだけだ。それは油圧計と油温計。あとは地平線を見ていれば良い。」
これは私の尾輪式の師匠の言葉ですが、飛行機乗りの基本を表していると思います。見張りは非常に重要です。実際にVFR(有視界飛行)で飛行機を飛ばしている時、操縦者はきょろきょろと頭を動かして、いつも外を見ています。計器は「常にちゃんと見えているし、チェックしている」という状態です。空中での自機の姿勢はカウリングと地平線の関係から判断し、計器はあくまでもその補助となるのですが、我流でシムをやっていると、↑でゆーたさんも書かれているように、計器ばかりを注視する癖がついてしまい、後々それを矯正する為に余計な苦労を強いられてしまうようです。
シムをやっていたおかげで、着陸時に逆の操作をしてしまうという例もありました。(これはシムというよりゲームに近いのかもしれません。)高度がパスより低い時はスロットルを足さなければならないのですが、そうする代わりに高度を上げようとして操縦桿を引いてしまうのです。一歩間違えば失速につながる危険な動作です。
パソコンのシムを訓練に使う時は、パソコン以外に操縦桿・ラダー・スロットル類からフラップやギアのスイッチ・無線機・航法装置に到るまで一式の装備が必要で、しかもフライトの前には毎回、それらを一つずつ動かしてレスポンスのチェックをする事が要求され、面倒臭さのあまりこれを手早くやろうとすると、すぐに「このフライトはログできません」と表示されてしまう厳密なものでした。訓練時間としてログするためには、ソフトと共にこれらの装備も認定されたものを使う必要があるはずです。こういったシミュレータは計器飛行の訓練専用で、視界ゼロで計器しか見えない状態を想定しているからこそ、パソコンの小さな画面でも訓練が成り立つのです。
やはりシミュレータが役に立つのは、ゆーたさんが書かれているように手順の練習や計器訓練に使う場合で、操縦訓練の最初は体で覚えなければならない部分が大きく、シミュレータで再現するには無理があると思います。(ささきさんのおっしゃる通りだと思います。)
特に着陸は、パソコンの画面では30センチや50センチの高度判定が出来ませんし、失速の感覚もわかりません。シミュレータだとある程度の位置まで持ってくれば後は勝手に着陸してくれますが、本当はそこから先がおいしいところ(笑)なのです。ここはどうしても実機での練習が必要で、初ソロ前の着陸の反復練習を「千本ノック」と称し、「巨人軍では千本ノックをこなさないとソロには出しません」等と某師匠から言われたりします。この時期は多くの訓練生がナーバスになる時ですが(私もそうでした ^^;)、初ソロの感動は生涯忘れないと思います。
ささきさん、がんばって下さいね。(^-^)
MITTU