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ドイツの親子特攻機の「ミステル」は、どのような戦果をあげたのでしょう。教えてください。(16さいの素朴な疑問) クルト・タンク |
胃袋3分の1
とーる
ぜひ書名を思い出してください。
著者の性根を叩きなおす必要があるかもしれません。
ミステルは、子機(Ju88)の機首の弾頭以外は無武装なので、切り離し後でも親機のBf109またはFw190は一目散に逃げ帰ることしかできません。
純粋な飛行爆弾ですから強行偵察に使う理由も全くありませんし、低速でしかも動きが鈍重なので、敵戦闘機や対空砲火に対して非常にモロく、ミステルが実用化された大戦末期に偵察飛行に成功するとはとても思えません。
実戦での戦果で確認されているのは、東部戦線末期でオーデル河にかかった橋を落としたことが知られています。
工兵による爆破が間に合わず、既に渡られてしまった後だった(だからこそミステル隊の投入にもなったわけですが)ので、両岸を確保していたソ連軍はすぐに鉄舟橋を架けなおしたようで、その進撃速度が鈍った形跡はありません。戦局には何らの寄与もしていないようです。
まなかじ
最も野心的な作戦は、スカパ・フロー襲撃で、1944/12に60機を投入しての攻撃が予定され、デンマークの飛行場に集結したが、天候不順で延期(=中止)。
「ウンテルネーメン・アイゼンハマー」作戦でソ連重工業破壊を狙っていたが、戦局悪化で遂行不可能となる。
ミステルの組み合わせは数種あり、ミステル1がメッサーシュミットBf109F−4とユンカースJu88A−4、ミステル2がフォッケ・ウルフFw190A-6とユンカースJu88G-1、ミステル3もあり、これは様々な組み合わせが検討された。
以上、小学館万有ガイドシリーズ、「航空機 第二次大戦I」より。
勝井
ノルマンディー上陸があり、そっちの輸送船団攻撃に回されちゃ
った。と記憶していたのですが?
takukou
とーる
オーデル橋梁攻撃の戦果は未確認です。また、同時に同目標に対してSG104からの特攻機(トータルアインザッツ)も出撃しています。
ノルマンディ沖合の船団への攻撃は、初日の6月24日にイギリスのフリゲート『ニース』に至近弾となり中破、の1件のみだそうです。
あとは戦果誤認のようですが、「戦艦1隻に命中」というのはマルベリー防波堤を作るために自沈着底していた旧式フランス戦艦『クールベ』に命中した可能性が高いとされています。
夜間攻撃でしたし、しかも常にモスキート夜戦が在空している状況でしたので、既に着底している艦船を識別できずに発射(?)してしまったのでしょうね。
まなかじ