QQCCMMVVGGTT
672 以前こちらお勧めいただいた「基礎航空工学(鳳文書林)」110ページには、
「なお、垂直降下の場合にはL≒0ともなるから、一般に機首を下げようとする
ゼロ揚力モーメントが働く。従って、降下中は操縦輪を引いて上げ舵にしておかなければならない」
とあります。加速中か終極速度になってからなのかは明示ありませんが、文脈からは、垂直降下一般と
読めます。
 一方、垂直に達しない急降下で加速中は下げ舵でないと軸線が上ずりますよね?
とすると、
 上記記述が加速中も含む場合は、
加速しながら非垂直降下、機首上げモーメントを下げ舵で押え込みつつ無理に降下角を
深くしていくと、垂直降下になった途端に舵が逆転する、
 終極速度限定の場合は、
加速しながらの降下では降下角による舵の逆転は起こらないが、
少なくとも垂直降下では、終極速度到達時に舵の逆転が起こる、
非垂直降下で同様かは不明、
と思えるのですが、どなたかこのあたり御教え願えませんでしょうか?

はたの

  1. 問題は角度では無く、揚力が発生しているかどうかであると思います。
    つまり、主翼が揚力を、尾翼がダウンフォースを発生しているならば
    角度が垂直でも機首上げモーメントが生じます。
    「垂直になった途端」では無く、「垂直降下させようと揚力ゼロにした時に」
    と言うことになるでしょう。

    たかつかさ

  2. ありがとうございます、なのですが、いまひとつフに落ちないのです。
    端的に言うと、対気速度があるからには揚力(翼水平面に垂直な力)は発生するのでは
    ないか、と思えるのです。
     それとも、垂直降下時に当て舵しないとだんだん背面になっていく、ものなのでしょうか?



    はたの

  3. ご指摘の教科書を今入手して確認するほどには熱心でないのですが、若干の考察を致しますと
    1.まず水平直線飛行の状態では、その対気速度でA.主翼の揚力(上向き)とB.尾翼が生む力(上か下向き)及びC.機体重心に作用する重力(下向き)のモーメントがつり合い、姿勢が変化しない
    2.この状態から飛行方向を鉛直下方に変えると、飛行方向に対する姿勢を変えようとする力としてはC.の重力の効果はなくなり、主として機体前部に働く抗力で頭を押さえられると、機首を下げる(背面に向かわせる)向きのモーメントが残る
    と結論できます。ただし、垂直であろうとなかろうと降下を続けると対気速度が増加して、機首が上向きになってくるのではないでしょうか。
    垂直と非垂直の間、あるいは終極速度と到達前の速度の間に不連続があって「垂直降下になった途端に、あるいは終極速度到達時に舵が逆転する」というのは合理的ではなく、逆転は対気速度の増加につれて連続的な変化として起こると考えます。
    パパ

  4. ありがとうごいました。
    もう少し考えてみます。
    はたの

  5.  基礎航空工学は見てませんが、まず基本的に垂直降下をできる姿勢を作ります。この場合、姿勢と申し上げましたのはL≒0を生起させるためです。つまり翼は揚力を発生させますから、重力に対し同じ方向に飛行機が進むように操作します。ですから普通の飛行機であれば、垂直方向よりもやや機首を下げた姿勢、人が操縦している場合、極端に言えば地面が頭のほうに来たような姿勢になります。(言い方が難しくてすいません。背面じゃないですよ。)次の条件として終極速度である必要があります。つまり抗力と重さが釣り合った、等速落下運動になっていることです。(これ以上絶対に速く落ちない速度、例えば、空気中で羽を落とした状態)このとき翼の前縁付近に負圧が集中し、正圧は後縁に移ります。このため翼前縁を捻り下げる力が加わり、結果として機首を下げるモーメントが作用します。よってこれを防止するために上げ舵が必要となります。
    ダンガーj


Back