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現代のジェット戦闘機のタンクは防弾になってるのでしょうか> サンフレッチェ |
- 結論から言うと、防弾してません。翼内はそのままインテグラルタンクにしていますし、胴体もインテグラルではないものの、主構造と一体になったタンクを使用するのが普通です。さらに、胴体をインテグラルタンクにした例(ミラージュF1等)もあります。
少し前になると胴体タンクがゴム袋(ブラダー)になったものもありますが(F-4のが有名)、これはアルミリチウム合金等の軽量で丈夫な材料ができるまでは、ジェットエンジンの燃料ポンプの吸出しに耐えてかつ軽いタンクができなかったからであって、防弾目的ではありません。
現代のジェット戦闘機が燃料タンクを防弾にしないのは、
(1)ジェット燃料はガソリンとちがって引火・爆発しにくい。
(2)機関砲の大口径化、AAMの発達により、被弾時のダメージが大きくなるのに防弾が追い付かない(コクピットは別)のでやめた。
(3)超音速機は内部骨組みが多く、ここにさらに防弾装備を加えると燃料を収容する容積が残らない。
等が考えられます。
Schump
- 現代機の異端児、A-10 の燃料タンクは 57mm 焼夷徹甲弾が直撃しても火がつかない二重・三重の防弾装備を施しています。Su-25 も同様だと思いますが、これらは数少ない例外でしょうね(ささき)
ささき