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534 He177の双子エンジンの利点がよく解りません。
発火問題だけでなく整備性等デメリットしか思いうかびません。また双子の一つが止まったらどうなるのでしょうか?
という訳で多発機のエンジン装備法として、通常、双子、ドルニエの好きなタンデム、B36のような推進式、それぞれの利害得失はどのようなものでしょうか?
陵風

  1. 双子エンジンは、空気抵抗を少なくするための利点があります。


  2. Jさんの御指摘通り、まず第一の利点は空気抵抗減少だと思います。
    空気抵抗が減ると速度が出るのみならず、燃費が良くなって航続距離も延びます。
    翼内タンクの容量増加と合わせて考えるとメリットは大きいでしょう。
    また、重心位置が中心寄りになって運動性が良くなる利点もあります。
    (He177 には当初急降下爆撃性能が要求されていたので運動性確保は必須でした)
    しかし全てのメリットを合わせたよりも、デメリットのほうが大きかったことは
    ご承知の通りです。
    片エンジン停止時はクラッチか何かで切り離せる機構くらい持っていたと推測します。
    しかし二つのエンジンが快調に回っているときでも、一体どうやって回転数を合わせて
    いたのでしょうか?まさかフライトエンジニアが回転計とニラメッコしながら四本の
    スロットルレバーをこまめに動かしていたとか…。ドイツのことだから自動同調機構
    のようなものくらい持っていたとは思いますけど。
    ささき

  3. >また、重心位置が中心寄りになって運動性が良くなる利点もあります。
    あ、と言うことは翼端ポッドは利点ばかりじゃなかったんですね。


  4. 便乗質問。

     エンジンを二個まとめて乗っけるなら、両者を結合せず、
    二重反転ペラにするという手もあったと思うけど・・・。
    いいピッチ調節器がなかったのでしょうか?

    # もしそうだとすると、ドイツの技術は世界一ぃぃぃぃどころか、
    # 日本のキ64と同レベルだったということになるけど(^^;;

    SADA

  5. そういやドイツ機で二重反転を使ったものって思い当たりませんね。
    (「絵に描いた餅」の P.xxxx にはいくつかありますけど。)
    ドイツと言えば電動 VDM の本場ですから、ほとんど油圧に頼っていた
    日本よりは二重反転に向いていたはずなのですが。
    ささき

  6. 双子エンジンの他の利点は
    簡単に馬力が倍のエンジンが出来上がるってコトですね
    しかも、既に実用化されたエンジンをベースにしてるので
    単体での信頼性も問題にならないし、整備等もラク・・・・
    全部机上の空論ですが(笑)
    だから、双子エンジンは装備方法では無くて、大馬力エンジン開発方法です

    でもって、推進式ってのは装備方法では無くて推進方法ですね
    利点は・・・なんだっけ?

    でもってタンデムの利害得失は
    1.空気抵抗が単発並に少なくなる
    2.重量物が機体重心から離れたところに有るので運動性は悪くなる
    3.パイロットの脱出に注意が必要

    通常型だと
    1.空気抵抗が大きい
    2.ロ−ル性能が悪くなる
    3.方法論が確立してるので設計が比較的簡単
    4.エンジンの変更が容易

    こんなところでしょうか?

    SUDO

  7. 推進式はプロペラ後流が機体に当らないため高効率です。
    欠点は冷却がしにくい事です。
    B36は厚翼のため牽引式だと主翼に後流が当りまくりでしょうね。


  8. 双子エンジンが空気抵抗が少ないとはなぜでしょうか?表面積が少なくなって摩擦抵抗が減るから?形状抵抗が減るとか?
    陵風

  9. ↑まず、エンジンナセルの正面面積が減らせます。そして乱流源であるナセルを減らすことで主翼効率が上がります。
    意外な重量物であるプロペラが減らせる利点もありますが、ギヤボックス重量なんかを考えると逆効果かも。
    タンデム装備って素人考えでは良さそうなのですが、実例はあまりないですね。1000hp 未満の小型機ならともかく、1000〜2000hp の大型機でタンデム配置にして曲がりなりにも成功したのは Do335 くらいのものでしょうか。
    Do335 を二機連結した Do335Z(Ju635) という反則みたいな四発機が計画されていたそうですが…。Do335 自体、リアエンジンの整備性や冷却問題は完全には解決していなかったそうです。
    ささき

  10. その通り、表面積が小さくなるからです。
    いざ実際に作ると、冷却不足にならないために空気吸入口を大きくしたりしなければならないでしょうから完全に2分の1になるわけではないですが。
    He177がどうやって冷却不足を解消したのか(実際は完全に解消されなかった)詳しくないんですが、やはり単独装備の2分の1の表面積になったわけじゃないと思います。

    余談ですが、He177は終戦間際に単独装備型が作られたとか計画されたとか聞いた事があります。B型と言うそうです。


  11. (同時でした)ツリー10番は8番へのレスです。


  12. ↑9 ナセルの正面面積が減るというのが理解できないのですが、エンジンは左右に並んでいるのではないのですか?
    Do335の後部エンジンが冷却に問題が有るというのは初めて聞きましたが、液冷なのに不思議ですね。
    ↑10 表面積が減るといっても側面積が1/2になるだけで、元々エンジンカウリング全体の表面積は1/2よりだいぶ大きいと思いますが?
    陵風

  13. He177は前後の双子でしたっけ?
    その場合は前面投影面積が減少すると思います

    そいや、セイバーって双子エンジンの一種ですよね?

    ドルニエの冷却はラジエータ配置とかサイズを工夫すれば対策出来るので
    タンデム配置=冷却問題にはならないと思います
    ただ、空冷だと辛いでしょうね(^^;;

    SUDO

  14. 左右の双子だから燃えたのでは?
    陵風

  15. 左右の双子だと燃えやすい理由があるんですか。
    考えても思いつきませんでした。どんな理由ですか?


  16. Do335後部エンジン過熱はある書籍に載っていたものですが、私も他ではあまり聞かないです。それほど深刻な問題ではなく、「過熱ぎみだった」という程度かも知れません。
    正面面積については、確かに並列の双子なら普通の四発より面積は増えるかもしれないです。ただ主翼の前縁にでかい乱流源が4つ乗るのと2つで済むのでは発生する抵抗は大きく違うと思います。
    ささき

  17. ↑↑列型エンジンを二つ並列すれば、内側に挟まれる排気管が出ます。DBなら24気筒のうちの12気筒分ですね。当然、排気管回りは高温になりますが、この二つのエンジンの間には補機類も入っていて、可燃性のオイルで潤滑されています。排気管の冷却または断熱が不十分だと、これが火災の原因になります。
    エンジン単体でまわせば問題なかったようですが、ナセルに収めるとダメだったようです。
    まなかじ

  18. ちょっと確認したいんですがHe177は前後にエンジンを並べたんですよね。


  19. He177のエンジンが横に並べた並列エンジンだっていうのは、ここのホームページに来るぐらいの人達には常識だと思ったんだけどな?逆になんで前後だと思ったのかが不思議。ガセ情報でもそんなのは聞いたことないけど。大体なんで燃えたと思ってたの?
    He177で検索したらこういうのが出てきたので(このホームページ内だよね)読んでみて
    http://www.platon.co.jp/~vought/text/dp-13.htm
    ハインケルはHe177の前に、He119という並列双子エンジン機を造っており、日本海軍がそうちの2機を研究用に購入、おそらくそれを元に景雲が開発されたはず。景雲もエンジン過熱問題が有ったのは並列双子エンジンだつたから
    Jさん・・・もう勘弁して下さい。いろんな意味で
    陵風

  20. He177に積まれたのはDB610という資料とDB606という資料があります。少なくともDB610は並列らしくHe119にも積まれました。どちらも詳しい資料や写真は見つけていませんが、He177のナセルは前後に短いのでDB606も並列だったのだと思います。
    ネットを調べていたらアメリカの同類・V-3420(V-1710を二基結合)の珍しい写真が出てきました。http://129.48.104.231/museum/engines/eng3.htm です。
    V対抗並列双子といっても単に横に並べる置くのではなく、内側バンクが並行になるよう斜めにして並べるのですね。これを見ると単に二基のエンジンを並べたより多少正面面積が小さくなるらしいことがわかります。内側排気管の過熱も気になりますが、いかにも整備しにくそうですね。
    ささき


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