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オートジャイロ機が音速を突破することは可能なのでしょうか? ZEEK |
J
いや・・、言いたいことはわかるんだけど、「ヘリ」と
言ってしまうと回転翼をエンジンで駆動して飛行する
航空機のことになっちゃうんじゃないだろうか。
SADA(茶々入れ)
上から見てローターが反時計回りに回転していると仮定してください。この時機体左側のローターは機速に対して後退しながら揚力を出しています。
機速がこの後退速度に近づくと機体左側のローターは気流に対し静止、もしくは逆行することとなり揚力を失い(失速)します。
一方、機体右側は気流に対し機速+回転速度で回転するので、機体が音速に近づいた時点で既に音速を突破しています。
つまり回転翼機はオートジャイロであれヘリコプターであれ、機速をある程度以上上げると左右での揚力・抗力のバランスが
著しく崩れて安定を失ってしまうのです。
ささき
ですが翼を直角にして回転させないで抵抗・揚力を無くして超強力なエンジンを使えば・・・
でもそれじゃオートジャイロの意味がないか(笑)
だけど理論上はできるはず。
ちなみに、単ローターのヘリは出来ないと思います。回転翼にエンジンが直結してるので。(あとささきさんの言う通り左右のバランスが崩れるから)
辞書引いたら「オートジャイロはヘリの発明によって使われなくなった」とありました。ご指摘の通りヘリって言うのはまずかったです。
J
「突破」はできるんじゃない?って事をJさんは
言いたいんだと思う。
# それってロケットと何処が違うねん(爆)
推力を戦闘機用ジェットエンジンで得る、とでもすれば、
オートジャイロでも音速突破できるでしょう。推力が
足りないならさらに急降下。
ただし、ささきさんのおっしゃるとおり、揚力・抗力のバランスが
崩れて安定を著しく失い、操縦は不能になると思います。そういう
死の一歩手前の状態で音速を突破することを認めるかどうか。
# 死にたいなら今すぐTry(爆)
SADA
ヘリコプターは回転翼で主なる揚力を生みだし機体を空中で支えて機動も行う機体。
対してオートジャイロは機体を前進させる推進力は別にあって(ローターは従)、初期
のオートジャイロでは自由回転するローターでヘリのオートローテンションの原理で機体
の揚力を稼ぎ、全盛期になると機体を前進させる動力の一部をローターにも回して自ら
も積極的に揚力を生み出すようになった。(ヘリコプターへ進化する過渡期ですね)
ならば!、NASAで研究している高速ローター機研究機「X-Wing」(某SWのあの戦闘機
では無い)はローター以外に巡航用の推進力が別にあってローターはリフト補助の存在
に過ぎない、これはまさにヘリコプターよりもむしろオートジャイロの概念に近い。
よって、この「X-Wing」をより洗練して進化させればオートジャイロの超音速突破は
可能(かもしれない)・・・以上、超こじつけでした。
ちなみに上のURLが「X-Wing」で下のURLがアメリカ軍最初の回転翼機になった「PCA-2」
オートジャイロ機です。
http://www.dfrc.nasa.gov/gallery/photo/X-Wing/Small/EC86-33555-2.jpg
http://www.takenet.or.jp/~betty/foreign-file/aug.html
両者をよ〜っく穴が開くほど見比べるとX-Wingってオートジャイロに近い様な気がして
きませんか?(笑)
佐藤利行
ジャイロダインというのは、「離着陸・低速時はヘリ、巡航時はオートジャイロ(メインローターの動力を抜く)のことですの。フェアリーの旅客用ジャイロダイン(日航も導入を検討した)やXAH-56シャイアンが有名ですわ。500km/h以上での巡航が可能ということで注目されたのですが、通常ローターの場合の反トルクローター←→推進用プロペラの動力切替機構のトラブルですとか、チップジェットローターの場合の騒音問題ですとかが解決できなくて歴史の闇にお消えになられました。でも最近 http://www.cartercopters.com/ などという方々が復活に向けて研究開発をなさってますの。ヲホホホホホ。
Schump
なんかロシアあたりのベンチャー企業が作りそうな機体ですね。
(そう言えばロシアのベンチャー企業が作った円盤飛行機はどうなったんだろう?)
佐藤利行
でもX翼機を見るとそうでもないらしいですね。
J
ローターをリフト補助だけに使って、巡航中は固定化して「翼」として使う訳ですから
X翼機は巡航中はあくまで「固定翼機」であって「回転翼機」ではないのです。
仮に将来この機体の発展型が音速を超えたとしてもそれは回転翼機が音速を超えた事に
はなりません、何故ならこの機体が回転翼機なのはリフトオフ時のみだからです。
従ってSADAさんの言う「回転翼機の原理を捨てれば音速を突破できる・・・」が正しい答え
でしょうね。逆に言えばローターを回して揚力を稼いでいるうち(回転翼機の原理を
捨てないうち)は音速突破は不可能でしょう。
しかし、この「X翼機」も泣かず飛ばずだけど将来実用化されるんだろうか?
佐藤利行