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ベアキャットはゼロ戦に似ていますが、ベアキャットは格闘戦を主眼におかれて開発されたのでしょうか? ベアキャット好き
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- F8Fは何に似ているといって、やっぱりF6Fに一番似ています。ということは必ずしも戦後の日本でよく言われるような対零戦用格闘戦向きの戦闘機では無い、というか、零戦の影響を受けた米戦闘機なんて存在しないんじゃないでしょうか。
歴代の機体と同じく、グラマンの艦上戦闘機哲学の反映があのデザインなのだと思います。
BUN
- 爆砕ボルトって結局スピードを重視した結果のように思うんですけど。違います?
えすろく
- 爆砕ボルトは、過大なGがかかったときに耐えられる構造にすると重くなるから、壊れるのを覚悟で軽く作って、左右不対称に壊れたときは積極的に無事な方の翼端を捨てるものですから、つまるところ軽量化、すなわち運動性の向上を狙った結果でしょう(しかし、F4F初期の飛出し式浮袋といい、グラマンもなかなかの馬鹿メカ屋)。かといって零戦の影響かといえばそれは違って、もともと戦闘機屋としては「蝶のように舞い、蜂のように刺す」飛行機が作りたいのが人情で、F4FとF6Fは「商売のために作った」不本意なものであったはず。そこで、会社に余裕ができたのを幸い、趣味に走った、というのが妥当な線では?
Schump
- 格闘戦能力を追求し、ゼロに勝つことを目標に作ったことは間違いないでしょう。設計的には Fw190 の影響が強いと聞いたことがありますが(ささき)
ささき
- ↑やっぱりフォッケ似ですか。映画「エイセス 大空の誓い(だっけ)」で、P-51Bを塗って「メッサーだよーん」とやってたのを見て「F8Fをフォッケにしたほうが似てるのに」とおもったのは私だけじゃないと思うんすけど。
Schump
- ベアキャットはF6Fを水滴型風防にすると良く似ていてグラマン社デザインの正常進化系と思います(ただ降着装置の
形式は一貫していないけど)
それで航空ファンやミリタリーエアクラフトの解説記事の受け売りですが、上にも書かれている通りベアキャットの小型
軽量化の追求は「欧州でのFw190Aの調査報告により」と記していて、必ずしも「零戦を真似た」とは書いてありません。
またF6Fの次期艦戦計画では他メーカーの機体が(自社のF7Fも含めて)いずれも大型高性能艦戦を企図していて
護衛空母での運用に難があったので「大型空母から小型の護衛空母まで広く使える小型高性能艦戦こそ次期艦戦
に相応しい」とのグラマン社の自主判断であの小型軽量化を追求した機体が出来上がった様です。
(ただし、その犠牲になったのが航続性能ですが)
どうも高性能の代償に肥大化しつつある他メーカーの大型艦戦に対して、護衛空母でも運用出来、F6F登場後も継続
使用されていたF4Fの代替えも狙った隙間商品の感があるのですが?
必ずしも格闘性能だけが小型軽量化の理由では無いようですし、また万能戦闘機を企図した訳でもないようです。
ちなみにグラマン社の計画仕様では翼面荷重が33lb/ft2(33lb=148.5kg)で烈風の翼面荷重と対比すると面白いです。
佐藤利行
- 上、間違い(記憶モードで書いたので)、33lb=14.85kgだ・・・330lbだったかも?(後で調べ直し^^;)
佐藤利行
- その通り!「F8Fは対零戦用」、「F6Fとは別のコンセプトの機体」といった認識はいわゆる伝説なのです。歴代グラマン戦闘機は常に運動性を重視した機体なのですが、F8Fも然り。P51、P47等、大戦後期に行われた各種戦闘機の軽量化と同じ流れの中に位置する機体なのでしょう。
また、余計なことですがF4FやF6Fは妥協の産物ではなく自信作でしょう。大戦終了と共に急速に引退したことを理由に戦時量産型といった見方は、確かに日本人としては多少溜飲が下がるからでしょうが、誤った認識だと思います。
BUN
- ↑確かに言い過ぎました。「不本意」と書いたのは「締切りに間に合わせるために戦闘機の本質部分の優先順位を下げざるをえなかった」ということで、実際、対疾風では、「一撃離脱されると不利、格闘戦なら有利」という日米逆転現象(?)が生じたそうで、運動性を捨てたわけではないですね。その辺の締切りと性能のバランス感覚がソ連機っぽくてF6Fも好きなんですよ。実は。
Schump
- マリアナで捕獲した新型の零戦52型とF−6Fの模擬空戦が行われた結果、F−6Fは接近戦での格闘戦能力ではまだまだ零戦に及ばないことがわかり、いずれ現れるであろう日本の新型戦闘機に対抗するため、欲張ってF−8Fには格闘戦能力の向上がグラマン社に指示されたそうです。そのため格闘戦につよい零戦の機体が参考にされたとかいう裏話を聞いたことがあります。
ER
- (F8Fの計画翼面荷重の話)33lb/ft2はkg/m2換算で約160kg/m2だ^^;(あってる筈)
それでF8Fの格闘性能は日本戦闘機全般を強く意識してはいるだろうとは思います、
「日本の新型戦闘機に対してどんな局面でも負けない機体」が目標でしょうから。
(F8Fって零戦対抗の本命よりは、上のERさんと同じくその次の戦闘機まで見越した
機体と思います)
ついでに「局地艦上戦闘機」と勝手に呼んでるF8Fの足の短さですが、こいつの航続
性能をF51Dや零戦並みに要求したら全く別の戦闘機になったと思います。
初期型の軽武装(12.7mmx4)といい思い切った足の短さといい、武装と航続性能を
抑えて、その代わり護衛空母でも使える小型軽量低翼面荷重の機体にまとめて、これ
に大馬力エンジンを組み合わせで高性能を狙うF8Fの設計コンセプトは単純明快で、
不十分なパワーに何もかもと要求されて肥大化した烈風とは非常に対称的な機体だと
思います(しかも計画から初飛行までも1年ちょっとってのは凄い)
F8Fの設計って良く見ると翼端の小細工以外は冒険が無いんですよ(機体のスポット
溶接はF4Uが先)、グラマン特有の非常に手堅くまとめた機体だと思います。
satou
- 変換前に押した^^;、上は「satou」->「佐藤利行」です。
佐藤利行
- (ついでのついで)アメリカのサイトを覗いていたら(仕事しろって俺^^;)、F8Fの設計目標はF6Fと同じエンジンで
F6Fより20%軽く30%高い上昇率なんだそうです。でもって「Interceptor Fighter」って書いてあるし・・・やっぱり
「迎撃機」なんですね、こいつの設計思想は。
・・・で!、便乗質問ですが、F8Fの翼形って知ってる人います?(層流翼なんだろうか?)
佐藤利行
- なるほど、F7FとF8Fの関係はF-15とF-16の関係にソックリなのですね(同じエンジンで双発重戦+単発軽戦のハイ・ロー・ミックス)。無類のドッグファイターであるF-16が決して対戦闘機戦闘用に作られたわけではないのと同様に、F8Fの運動性能も小型軽量化の結果であって「ゼロに勝つため」という目的ではないようですね。
ささき
- 確かに、F8Fは小さいですね。実機を見てびっくり。
SHI
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