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単発のプロペラ機では.プロペラの回転方向と逆方向に機体が回転すると思うのですが.この力をどうやって押えているのでしょうか? 私の知っている範囲では.2重反転プロペラがあります。もし.単発のプロペラ機で制御がなければ操縦桿を真っ直ぐに持っているつもりでも機体がこの力の影響で操縦しずらいのではないのでしょうか? また.プロペラの回転方向は右回転または左回転のきまりはあるのでしょうか?
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- なんで回転しないのかというと、それはペラよりも機体のほうが回しにくいから。機体のほうが重いし、主翼はペラ軸に対して大変なモーメントになってますし、回ったところで空気抵抗がありますし・・・。とはいえ、2重反転ペラを使わない限り、どんなレシプロ単発機でも離陸時(フルパワー時)首振り(右旋傾向、左旋傾向)が出るのは避けられません。天山では垂直安定板を2度ほど傾けて克服したそうですが。(SADA)
- 大馬力になる程このトルクは大きくなり震電では問題になっていたと思いました。
- トルクを押さえるためにエンジンを傾けたり、主翼を左右長さを変えたり、垂直尾翼の面積をふやしたり。
- マッキCR202では左右非対称にしてトルクを吸収しています。(J)
- トルク低くて馬力高いエンジンにすればいいじゃん。
- ↑その場合、減速比を大きくする必要があるので、結果的にプロペラに与えるトルクは大きくなっちゃいますから、同じだと思います/SUDO
- プロペラが一定速度で回転している場合、機体にかかる反作用はペラの空気抵抗分だけです。だから巡航飛行時にトルクの影響はほとんど出ません。ただ離陸時にフルパワーでぶん回したり戦闘時に急全開したりすると顕著な影響が出て左(ペラが右回転の場合)に傾きます。プロペラ機のパイロットはこのような操作に対し、反射的に「当て舵」を当てて補正するよう訓練されています(ささき)
- また、プロペラが回転した状態で上下に機首を振ると「ジャイロ・モーメント」の影響で左右への首振りが発生します。第一次大戦時の回転式エンジンでは特に影響が強く、有名なソッピース・キャメルは右旋回と左旋回で全然飛行特性が異なるジャジャ馬だったそうです。ジャイロモーメントは零戦の左ひねり込みにも関係があったようで、加藤寛一郎著「飛行のはなし」(技術堂出版)にこの話が出ています(ささき)
- レシプロ機では多かれ少なかれこの問題はあります。ジェット機よりプロペラ機の方が操縦が難しいといわれる場合があるのもこれを指しています。普通は下に書かれたように巡航飛行中は問題がないように作られていますが、スロットルを開けたり機体の姿勢を変更しようとする際には影響が出てきます。中にはBf109のように巡航中でも当て舵を常にとらなければならない機体もあります。またジェットでもタービンやファンが回るので低速時には影響してくる事もあります(EOS)
- Me109は巡航でも当て舵をしなきゃならなかったのか・・・。いくら機体の余裕が無いとは言え・・・。それであのトレッドでしょ?離着陸はまさに命がけですね。(SADA)
- あの翼断面の垂直安定板では殺しきれない訳ですか。すると末期の大型尾翼は大馬力の605AS系や605Dのトルク対策だったのでしょうか?
- ↑そうらしいですよ。搭乗員の負担軽減と言う事みたいです。
- 巡航時なら補助翼のトリムで補正する方法もありますね(ささき)
- ちなみに、ジェット機でエンジントルクが問題になった例としてはF−104(翼幅ないから慣性モーメントが取れない。増槽を付けるといくらかマシだったらしい。)とハリアー(VTOL時には空力による補正が効かない。よってペガサスは(ファンの回転速度を適正化することもあり)2軸反転ターボファン。)が有名ですね。
- ↑ハリヤーはそのエンジンおかげでスピン試験でスピンに入ることができず、やむを得ずエンジンを止めてスピンに入れたと開発記に書いてありました(まぐまぐマグロ)
- 近頃ハリアーがアメリカで問題になってますね。(J)
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