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103 恥ずかしながらご質問します。エリアルールとはなにものでしょうか?

  1. 英語で書くと「area rule」です。「面積法則」などと訳す場合もあります。飛行機が音速に近付くと急激に空気抵抗が増加するのですが、機体の断面積(の前後方向での)変化を滑らかにすると、抵抗増加をおさえることが出来るという現象です。


  2. (続き 1 )例えば飛行機だと尖った機首があって(ここは断面積が小さい)それが、だんだん太くなって(断面積が大きくなって)胴体になります。その辺で主翼がつくと、その分いきなり断面積が大きくなります。そこで主翼の断面積の分、胴体を細くすると(断面積を減らすと)断面積の変化が滑らかになります。戦闘機で主翼付近の胴体がちょっとくびれているものがありますが、あれがエリアルールを適用したものです。


  3. (続き 2 )F―102が、開発段階でなかなか音速が超えられなかったけれど、エリアルールを適用したおかげで超音速戦闘機になれたというのがよく知られた事例です。またF―18で、垂直尾翼が主翼と水平尾翼の間に置かれているのも、エリアルールに従ったためらしいです。(以上 (N) )


  4. 物体が音速を突破する時には空気の圧縮抵抗が急増しますが、とりわけ断面積に急激な変化がある部分では空気が強く圧縮されるため、大きな抵抗が発生します。これを遷音速面積法則(エリアルール)と呼びます。飛行機の場合は主翼部分で断面積が急増するので、これを相殺するために主翼取り付け部の胴体直径を絞り、機体断面積の変化が緩やかになるよう設計します。この設計手法のことをエリアルールと通称することも多いです(ささき)


  5. すばらしい。明確な解答に感謝いたします。(質問者)


  6. F-18の垂直尾翼取り付け位置が妙だと思ってたんですが、そういう意図があったんですね。勉強になりました(SADA)



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