QQCCMMVVGGTT
98 |
アメリカ爆撃機がだいたい空冷エンジンの理由は優秀な液冷がなかったからでしょうか。爆撃機は空冷のほうが有利なのでしょうか。
|
- 撃たれづよいからではないかと推測しますが…。空冷はシリンダが何本かモゲてもしぶとく回りますが、液冷は一個所でもジャケットが破れたら冷却液が抜けて焼き付きますから(ささき)
- ↑耐弾性の問題も確かにあると思いますが、イギリスの爆撃機は軒並み液冷ですからやはり「エンジンの役不足」もあるのではないでしょうか。P51もマーリンに変えてから活躍したし。ドイツ機も空冷を液冷に換装したりしてますよね。飛行性能重視か耐久性重視かという見方もできますけど。
- 「爆撃機に空冷が有利か?」ですが下にも書かれていますが耐弾性の点ではYESと思います(B-17がアリソンだったら、あの様なタフさは発揮できなかったでしょう。)、ただ飛行性能の点では(高高度飛行含めて)液冷の方が有利と思います。それで爆撃機の空冷か液冷かはエンジンの供給能力の点で戦闘機側との兼ね合いになるので、アメリカのアリンソは戦闘機優先に回されたそうですから、初期の米爆撃機が空冷なのはそのせいじゃないでしょうか?
- 1942年3月にB-17をアリソンに換装したXB-38が試作されていますが、液冷化による性能向上が微々たるものだったこと、P-38/P-40にアリソンが入用だったこともあって、米空軍はXB-38プロジェクトを放棄しました。なお、XB-38は1943年6月に事故で失われました(ささき)
- 重爆撃機の場合,(1)出力が必要なので,気筒数の多い星型(よって空冷)エンジンが有利。ガソリンエンジンは1シリンダーの排気量に上限があり,12気筒の直列V型(液冷)では排気量を大きくできないため。(2)単発機と違い,大型多発機ではエンジンが細くなっても機体の前面面積の減少にあまり貢献しない。(3)爆撃機は比較的低速なのでやはり空力の影響は小さい。(4)空冷は軽く,その分ペイロードや航続距離を増やせる。 以上の点を考えると,重爆撃機には空冷の方が有利と思えます。
- ちなみに「排気量当たり出力」の追求には液冷が有利ですが,「絶対出力」は気筒数が多い=排気量の大きい星型(空冷)が有利です。逆に言うと,液冷は排気量が小さい分過給圧を上げて出力を稼ぐ必要があったでしょう。それでも液冷では2,000馬力以上は難しいと思われ,超多気筒の星型でも4,000馬力辺りが限度,それ以上はジェットやターボプロップにするしかありません。
- これはアメリカの生産管理の点ではないでしょうか、元々アメリカのエンジンは空冷であり、量産性、メンテの点から最も使い慣れていた方式でした(マーリンエンジンを超えるエンジンを持ってなかったのもこのため)それでワザワザ新規に重爆用液冷エンジンを開発するよりは既存の空冷エンジンの高出力化に走ったのではないでしょうか
Back