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70 よく米軍は130オクタンや140オクタンの高オクタン価ガソリンを使っている話しが出ますが、ガソリンのオクタン価はあくまで100が上限で、米軍の130/140の表記は、オクタン価では無くそれ以外の添加剤の投与による「パフォーマンスナンバー」と呼ばれる評価値だと聞いた覚えがあるのですが、あの130/140はオクタン価では無いのでしょうか?

  1. 本来のガソリンのオクタン価というのはイソオクタンとノルマルヘプタンの比率で表します。イソオクタンを100、ノルマルヘプタンを0として、前者が80%、後者が20%ならオクタン価80となる訳です。この場合当然最高は100になります。しかし100以上が不可能という訳ではありません。100という数字はイソオクタンを100の標準試料とした所から出ている訳で、オクタン価100以上の物を添加剤として使用すれば100以上のガソリンができる事になります。添加剤として用いられるのが4エチル鉛で、


  2. こうして作られたのがいわゆる有鉛ガソリンで、第2次大戦の時には航空用ガソリンとしては日本も含めて一般的です。こうした添加剤を用いた場合のオクタン価というのは、厳密に言えば本来のオクタン価とは違うため、パフォーマンスナンバー(PA)として区別されます。100より大きいオクタン価というのは自動的にPAなのですが、100以下の物がどうかというと微妙です。つまり当時は既に添加剤は常識だった訳で、100以下の数字でもPAである事が多いからです。


  3. 4エチル鉛の添加にも限界があるわけで、アメリカがPAで130という様な数字が可能だったのは、添加剤以前にアルキレーション法によって本来のオクタン価が100に近いガソリンが製造可能だったからです。石油産業が量的にも質的にも劣る日本では、陸軍燃料廠がアルキレーション法に取り組んだものの遂に実用化は出来ませんでした。正確にはバレンバンで接収したBPMプラジョー精油所というのがあって、日本でのハイオク(92オクタン)製造には大きく寄与したのですが(以上専門じゃないのでツッコミ歓迎/EOS)


  4. (↑訂正)「Performance Number」の略は「PA」じゃなくて「PN」ですね、、、、(EOS)


  5. ・昔筑波で売ってたアブガスもオクタン価120とかありましたねー。


  6. 遅くなりましたが、詳細な回答有り難うございました^^



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