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55 剣の設計に携わった技術者の回想に「剣は特攻機ではなかった」との主張がありますが、果たして剣は本当に簡易爆撃機として開発されたのでしょうか?

  1. 手抜き設計や欠陥機の非難には反論もありますけど、「特攻機では無い」の主張には同意出来ません。あれはどこをどう見ても「特攻専用機」です。(または「当初の構想では特攻専用機では無かった・・・」とその技術者は言いたかったのでしょうか?)(T.S)


  2. 昔、関口宏が司会した報道スペシャルで、そんな内容のがありましたね。


  3. 敗戦直前のあの混乱の中ですから、ひょっとすると、用兵側および設計チーム内部の意志疎通が充分ではなくて、設計なさった技術者の中には、最後まで「簡易爆撃機」のつもりで設計なさった方も居られるのではないでしょうか?


  4. ↑続き:仮にもきちんと工学を学んだ技術者なら、「特攻専用機」の設計は「労あって利なし」と嫌がるはずですから、設計陣の管理者が技術者たちに図面を引かせる方便の一策として「爆撃機」と「言い換え」をした可能性もありますね。


  5. 一口に設計に「携わった技術者」と言っても、主任設計者から見習い技師まで色々といますから、中には「自分は簡易攻撃機と聞いていた」みたいな意味で「特攻機ではなかった」と弁解した人はいたかもしれませんね。(軍側との会議に出るメーカー側の人間は極限られた人達だし、防諜上の問題もあるから図面を引く全ての人達に情報公開していた訳では無いでしょう)(T.S)


  6. どっちにしろ、あの機体は「帰還を前提としない特別攻撃機」です。(T.S)


  7. この話し、最近出た「中島戦闘機設計者の回想」(著:青木邦弘)に書いてあります。それで(立読み程度ですが)「目的は上陸阻止で上陸用舟艇等の攻撃に使う」「練習機の爆装よりは生還性が高い事」「戦局に間に合う事。従って極力構造が簡素で量産に向きな事」(この為、固定脚とし、かつ抵抗減の為脚は投下式とする。試作時間短縮のため風洞試験も省略)、大事な発動機の選択は余剰があり手慣れた「栄」を選択、そして「自主的に計画を始めた」と書いてあります。


  8. (続き)それで著者は「特攻専用機として設計はしなかった」と主張していまが、ならば何故、脚が投下式なのか?が最大の疑問です(相手が上陸用舟艇程度で使い捨て的な機体には疑問)、ついでにあの爆装は上陸用舟艇相手には過大です。(従って、ちょっとこの主張には納得し難いです)(T.S)


  9. ↑青木氏の手記についてはWeb上でも公開されています。(ここのサイトからもリンクしてたと思うんですが・・・)http://www.bekkoame.or.jp/~t-kyoji/nakajima/turugi1.htmlをご覧下さい。青木氏の手記の後に「キ−115乙の機体説明書」からの引用があげられています。そこに機体の降着装置について「主脚ハ工作困難ナル引込式ヲ廃シ且性能低下ヲ来サザル如ク投下式トシ着陸は胴体着陸ニヨリ人命ノ全キヲ期ス」との記述があります。後はご自分で判断なさってください。



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