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Bf109の脚があんな風なのは、列車輸送時に主翼を取り外してコンパクトにまとめられるよう要求されていたからです。だから胴体から脚が生えていて、主翼を外した状態でも三点姿勢が取れるんですね。
その基本構造を改めない限り、プロペラ軸を上に上げても斜めに踏ん張った脚の轍間を延ばすことは難しいでしょう。
Bf109の事故問題は大きく分けると二つの原因があります。
ひとつは空軍の急速再建によって急募された操縦者に先進的な金属製単葉機をあてがったことで、後継機として開発されたFw190にはこの点の解決が要件として与えられています。これはどこの空軍でも程度の差こそあれ経験した問題だとも言えます。
もう一つはJumo210からDB601への換装で大幅な重量増加となり、さらに扱い難くなった上に戦時の消耗でただでさえ満足ではなかった操縦者の訓練時間が年度ごとに短縮されたことです。
本来ならFw190へ全面的に移行しなければならなかった時期に増産のため、問題を残したまま生産計画が延長を繰り返したことがより深刻な結果を招いています。
倒立エンジンは1930年代初期の流行ですから、DBに限らずJumoもそうだった訳で、これが正立で開発されていたら・・・と考えるのは確かに面白いことですね。
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