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> けれども、個人が荷物を送るような場合の送料と、兵器を戦場へ運搬する場合のコストは、同じように考えられるのでしょうか。
> そこには自ずから別の要因が関わってくるように思います。
コストの発生要因は平時も戦時も基本的には同じです。戦時の場合は平時には生じないコストが新たに加算されることは考えられますが、戦時のコストが平時よりも安くなる要素はありません。
強いて言えば税制制度が戦時特例でどうにかなるとかいう程度ですが、そんなものはこのような検討で考慮する必要は無いでしょう。
> おっしゃる通り、一機の航空機はいつまでも同じ場所に留まることはできませんし、何度も連続して出撃することはできません。けれど、複数の、かなうならば多数の航空機でローテーションを組めば、長時間の作戦をも行うことができるのではないでしょうか。
> 一隻の艦艇を建造・維持するコストは、一機の航空機を製造・維持するコストよりも大きいと思います。艦艇を廃止すれば、その費用でより多数の航空機を保有できるのではないでしょうか。
つまり1隻の護衛艦の変わりに特定地域に航空戦力を常時貼り付けるには複数の機体が必要である事はわかっておいでですね?
そして、航空機は2機以上を1組にして戦力の最小単位とするのが普通です。
軍艦が1隻800億円として、主力戦闘機が1機100億円とすると、主力戦闘機の1ユニット2機編隊で200億円です。複数のユニットがローテーションを組むとして、1回の当番での現地対空時間を(適当かどうかはわかりませんが)4時間と仮定すると、24時間態勢を組むには最低でも6ユニット12機が必要ですから、戦力の調達費だけで1200億円と、軍艦の1.5倍になります。
予備機も含めれば更に差は広がりますし、航空戦力を運用するには戦闘機を維持管理する整備士や基地の維持管理・運用コスト、管制する地上レーダーや早期警戒機も必要ですから、軍艦1隻と航空機1機の調達コストを単純に比較することには何の意味もありません。
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