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> ご存知の通り、ドイツ軍は西部戦線においてブービートラップを多用しました。様々な(誇張も含めた)エピソードが残っているのは、それだけポピュラーに見られたということでもあったと思います。
> ドイツ軍やフランスやベルギーなどの西部戦線で仕掛けたブービートラップは、計画的な撤退戦の一環といえたのか、それとも味方が明らかに活動していない地域だと少なくともドイツ軍が確信を持った状況に置いて仕掛けられたと考えるべきでしょうか?
WW2の西部戦線におけるドイツ軍の作戦は一部の反攻作戦を除けばほとんど遅滞防御に終始していますから、おおむねそのように考えてよいのでは?
> また、イラク、アフガニスタン、シリア、リビアなどの内戦の映像を見ても、手榴弾を投げている様子をほとんど見ません。もちろんまったく見ないわけではありませんが、私が見た範囲では「戦車に肉薄して戦車砲の先から手榴弾を入れた」ものと、「おそらく破棄された装甲車の室内に投げられた」もの程度でした。どちらも投げていないのです。「投げる」という言葉ではなく、「放り込む」があっている。
手榴弾を使う場面が少ないのは、実際のところ使える場面が少ないからでしょう。
イラク戦争以後のいわゆる「テロとの戦争」が行われた地域は開けた地形が多く、これまでの近代戦闘に比べ交戦距離が伸びたため5.56mm弾を使用する小銃の射程距離が問題視されることがあったような話を聞いています。
手榴弾は手で投げられるごく至近距離でしか使えませんし、RPGやグレネードランチャーが十分に普及している中で、手榴弾はそれこそ「放り込む」程度の距離以遠で使用する必要性はなかったのではなかろうかと想像します。
> 先日のパリでのテロリストもライフルで武装し、中には体に爆薬を巻き付けたテロリストもいたとのことですが、爆薬を巻き付けて自爆すれば死なばもろともができますが、それより室内に突入してきた敵に対して隣室から手榴弾を放り込んだほうが効率がいいような気がしてなりません。なにしろ、突入隊は閃光手榴弾を用いるわけですが、建物の破壊を厭わないテロリスト側とすれば手榴弾は小型で使いやすいのではないかと思えて仕方がないのです。
想像ですがもしかしたらテロリストにとって手榴弾は使い勝手が悪いのかもしれません。
狭い空間で手榴弾は最も効果を発揮しますが、人が密集している場合では人が肉の防壁となって飛び散る榴弾の破片や爆風を受け止めてしまうため、スペック通りの広範囲の目標を殺傷することができません。
人が密集している場面で手榴弾によって多くの人を殺傷しようと思ったら空中で炸裂させる必要がありますが、それをやるには投擲手自身が十分習熟しておく必要がありますし、また投擲手自身が手榴弾の破片で負傷しないように身を隠せるような「壁」が必要になります。
いくつかの手榴弾を使うよりは、まとまった爆薬1発を炸裂させて建物ごと破壊したほうが「戦果」を稼げると考えたのだとしたら、それがテロリストが手榴弾を多用しない理由となるのかもしれません。(手榴弾の訓練を積むのも効果のわりに大変そう)
また、爆薬は手榴弾よりも調達(密輸や自作)が簡単というのもあるかもしれません。
> 最近は日本人の子供でも「ボールが投げられない」という子が増えているそうですが・・・
それとこれとは関係ないでしょう。
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