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はじめまして、ダッチ・カイザーと申します。
スペックによる優劣は他の方々にお任せして、私は戦闘機の純粋なスペック以外の面で一番実力に関係する部分について書きます。
「(前略)フランス人は、戦闘を個人の挑戦と理解し、敵を一騎打ちで撃墜しようと試みた。これが結局、戦闘経験の豊富なドイツ側に、容易に餌食にされる原因になった」
「空中で騎士のように戦うのは重大な誤りだ」
フランス人義勇兵ノルマンディー飛行隊について ゲオルギー・サハロフ少将
ドボワチンD520の実力がどうであれ、フランス空軍においての戦闘機の戦術や運用が効果的でなければ話になりません。製造数、戦闘例の多い零戦ですら未だに強い・弱いの不毛な論争が多々あります。実戦使用の少ないドボワチンの「実力」について推し量るはなおさら難しい問題です。パイロット、機体、天候、高度、戦術などの様々な要素を考える必要があるからです。ドボワチンにはそのデータが少ないので難しいところです。
なんだか逃げ口上のような書き方になってしまいましたが、ドボワチンD520という機体の本当の実力を語るのが難しいですね。私としては実力があったところで、ドイツ軍機との戦いでなんの役に立ったのだろうかというのが率直な意見です。飛行機の実力は軍隊の組織いかんです。スペックがどうであれ、フランス空軍が(性能が良くないなら)スペック以上でも(性能が良いなら)スペック通りでも飛行機の実力を発揮できた可能性は限りなく低いでしょう。
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