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> もしドイツがDB60エンジンをマリーンのように正立させたら→Bf109のプロペラ軸の位置が上がる→プロペラと地面とのクリアランスを得るための脚の長さが短くてすむ→離着陸時の安定性が良くなり、事故が減る。
他の方が既に書いておられますが、エンジンの重心位置が上がって安定性が低下する可能性もあります。
パイロットの前方視界は間違いなく低下するので、着陸時のアプローチが不利になり結果的に事故が増加する可能性も考えられます。
ゲーム「IL-2」とかプレイしてて液冷エンジン機に乗ってると本当に前が見えませんね、偏差射撃とかしようとすると敵機が自分の鼻の影に隠れて見えなくなっちゃうんですが実際のところどうやってたんだろ???
> と、素人考えしたものです。BF109は背面飛行中にオイル漏れを起こしたりした話を聞きませんし(日本機じゃあるまいし)、機体の姿勢に影響されない直接燃料噴射式なのでやって出来ないことは無いと思うのですが…。
DB6シリーズの最初のモデルであるDB600はキャブレター方式ですね。燃料直噴は次のDB601からだったはず。
あと、キャブレターなどの補器類は取り付け方向の変更ぐらいはわけなくできますから、あまり問題視することないと思います。
問題視すべきはむしろ潤滑系です。エンジンオイルの流れる向きが正立と倒立では両立しないので(倒立エンジンの潤滑がどうなっていたのかイマイチわからないので断言できませんが)、少なくとも正立で設計されたエンジンを倒立させるのは非常に難しいと思います。逆も困難だと思いますが・・・いずれにせよシリンダーブロックやシリンダーヘッドの設計変更が余儀なくされるので、DB60×という型番ではなくなってしまう程度の改修は必要になるでしょう。
マーリンは開発の際に倒立にするかどうか?とメーカーから軍に打診があったが、正立で良いと回答があり正立で設計されたと聞いています。
倒立エンジンは当時の流行でしたが、あえて採用しなかったあたり、実は正立/倒立によるメリット/デメリットというのは、機体の性能や運用に影響を及ぼすほど重要なファクターではないということなのかもしれません。
このエピソードを知ると逆に「もし、マーリンが倒立で設計されていたら?」というifの方に興味が出てきます。
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