|
御二人の大変興味深い議論を拝見させて頂きました、ありがとうございます。
防衛力の整備について議論している以上、対応すべき事態を明確にする必要があるとのお考えに賛同します。
しかしながら、現実的ではない想定では意味がないかと思うので、前提に少し意見させて頂いて、議論の活性化にお役に立てればと思います。
まず、戦域に関する前提の内、BとEは現実的ではないかと思います。
> B.佐渡あるいは隠岐の島へ副次的上陸を行ったうえでの新潟から山口県日本海側へかけての日本海沿岸にK国による侵攻
> E.相模湾ないし九十九里浜に上陸して直接首都制圧を目標とするX国による侵攻
それぞれ、韓国とアメリカと想定されているかと思いますが、対象国として考慮されていない国と戦う事態となると防衛力整備の計画が根本から成り立たなくなります。(特にアメリカは、その戦力に依るところ大ですので。)
ですから、Eは前提から削除し、Bも韓国ではなくロシアを想定するのが妥当かと思います。
また、時期に関する前提ですが、どの程度事前に兆候が認められるかは相手国の戦争目的にもよりますが、想定される戦場は部隊運用の可能度から判定できていますので、F以外はありえません。
> F.戦域付近での緊張が高まっていて、既に予想される戦域がだいたい確定してい る場合
> G.全くの奇襲
どの程度事前に侵攻意思を確認できるかは相手国の戦争目的によるといいましたがこれは、年単位の戦力整備をせずに現行戦力にて北海道・九州、または日本全土を考える侵攻であれば訓練・編成・整備等が必要ですので遅くとも1ヶ月前には兆候を確認できると考えられるためです。
また、尖閣絡みの局地戦が発生した場合も、一見すると突発的に見えても、お互いの軍部は挑発行為に見られない程度に戦争準備を行なっていることから、奇襲とはいえません。(いつ発生するか分からないという点も考慮した準備を行なっている。)
以上のようなことと、発生の蓋然性及び脅威度を考慮すれば、
A.道北へのR国による侵攻 (脅威度から)
C.尖閣諸島のような南方の島嶼に対するC国による侵攻 (蓋然性から)
D改.北又は南九州へのC国による侵攻 (将来の脅威度から)
の内どれかが想定すべき前提として適切ではないでしょうか?
|
|
|