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DSRVの運用はVOOか専用救難艦か? 佐久間多聞 15/4/9(木) 21:57

自己完結か営利企業委託か? 佐久間多聞 15/5/29(金) 22:52

自己完結か営利企業委託か?
 佐久間多聞  - 15/5/29(金) 22:52 -
  
> それから潜水艦救難艦の話に救難機の話を織り込むのはやめませんか?
> なんかややこしくなって

潜水艦救難の話がややこしいのは、水上艦と航空機が混ざるためではありません。民間船が遭難した場合はもちろん、無害通航権を持つ他国の公船や軍艦に対する救難活動と全く異なるためです。つまり、潜航中の潜水艦は(教練ではない)合戦準備が下令されており、他国の領海に迷い込んだだけで、問答無用で撃沈される覚悟で乗艦しているのです。


遭難して救助を求めている艦船が、民間船であろうと、税関や沿岸警備隊であろうと、友好国の軍艦であろうと、飛行機でもヘリコプターでも船でも空母でも、手持ちのコマを全部だしてでも救難活動を早期行うのは常識です。求められれば、交戦国の敵艦艇を救助する場合も珍しくなかったようです。

しかしながら、無害通航権を持たない潜水艦の場合は、その所属海軍に一義的救難責任が負わされます。つまり、潜水艦を持つ海軍は、その行動範囲内では、自国の海軍のみで救助できる自己完結性が求められていたのです。可潜艦の時代はまでは。

しかしながら東西冷戦のため、各陣営とも1国だけでは手が回らないほど戦域が広くなった上、潜水艦はもちろん、遭難した民間航空機ですら自分の陣営内で捜索救難を行わなくてはならなくなりました。ですからそれぞれの陣営ごとに、西側陣営ならばNATOや日米安保などに基づき、遭難した民間機や民間船から潜水艦まで、共同しての捜索救難を担ってきました。しかし核動力潜水艦の発達はそれら二大陣営の制海権域を遥かに超えて、北は北極点から、南(はどこでしょう?)まで、お互いに隠密化に侵入していますので、とってもNATOなどの枠では、ハマりきらなくなっていました。

> > たぶん28SSがSSNにひけをとるのは、フォークランドに駆けつけるなどの、戦略的超長距離高速移動だけになってしまいそうです。
> 28SSとはそうりゅう型のAIP非搭載タイプを示すと推測しますが?何故フォークランドに駆けつける必要があるのですか?それが此処の話に関係有るのですか?

突然フォークランドと書いたのは、以上の長々とした前説など、このサイトには、必要ないと思ったからです。申し訳ございませんでした(ついでに28SSはそうりゅう型とは、セイルや発令所の場所など全部のレイアウトが大きく変わって、改そうりゅう型とは呼べなくなると予想しています)。

また、記載する必要のないと思って端折ったもう一つの大きな理由は、冷戦終結です。旧西側だけでも、行動範囲の各段に広くなって静粛になった(遭難地点を確定するのがより困難)常に潜航している潜水艦に対しての、万全の救難体制が困難になり、同様に旧東側も同じ問題に加えて遥かに高い事故率も加わり、東西共同で、やっとマトモな潜水艦救難活動ができるかできないかのレベルまできました。

撃破した敵軍艦が白旗を上げれば、救助義務が発生しますが、同時に高級将校多数の人質や、秘密兵器や機密文書まで、すべて奪われてしまいます。しかし国際潜水艦脱出救難連絡事務局(ISMERLO)通して救難した場合には、白旗も上げずに�、人命救助がなされる(もしかしたら戦闘旗が揚がっていて、まだ合戦準備中かも)、軍事歴史上画期的な出来事が起こったのです。現に救助される側が、ここには入るなとか、ここの写真はとるなとか、勝手なことを主張しても、人命救助が優先されて、ISMERLOの加盟国の被救助潜水艦の軍事機密は一切漏れないという事態が本当に起こったのです。


しかしながら、潜水艦救難システムを常時アクティブにしておくには、膨大な経費がかかりますので、それに対して3つの解決策があります。

1)今まで通り、各国海軍で自己完結性のある潜水艦救難システムを構築する。
2)同盟国どおしで、お互い補間しあうが、その国々の間では自己完結性を保つ。頻回な共同訓練を繰り返す。
3)自己完結性を捨てて、潜水艦救難を業とする営利会社に全面委託する。

NSRSは「James Fisher Defence社」民間委託と、ほぼ同様でしょう。かなりテストを省いてコストを低減しているようです。つまり3ですね。英国はともかく、米国はまだNSRSに信頼を置いていないようで、自己完結性のあるPRM FalconにDRSVから代替しましたが、トラブルも少なくないようです。ムリしてでも1で行くつもりのようです。


> > 近い将来は空輸能力が必須では?
> 有るに越したことはないが必須と言われればどうでしょうか?
> アジアの他国と共同でNSRS方式を導入する事は研究していく価値は有るとは思います。しかし自衛隊単独なら専用の潜水艦救助艦で十分でしょう。

私は、これからの国際共同潜水艦救難システムは、air transportableでなければと思っておりますが、別のスレッドでお願いします。


> > これから出てくる27SSや28SSな�ど、AIPを降ろして大容量リチウム電池を搭載した新型潜水艦がふえてきたら、いかがでしょうか?p
> AIPがどうとか大容量リチウム電池がどうとかは特に関係ないと思います。今後自衛隊の潜水艦が行動範囲を広げるのは性能と言うよりは政治的(戦略的)な話でしょうから。

阿部総理大臣の言動からは、これからの自衛隊の行動範囲が広がることはあっても、狭くなることは無いように感じます。政治の問題はやめませんか?純粋にミリタリーに狭めましょう。


> > 昔のように、瀬戸内海でのターゲット・サービスや、三海峡近くでソ連潜水艦と出くわしたら、自ら浮上するか、沈底して先制攻撃を受けないように祈っていた時代とは全く異なります。

> トピ主は関係者の方でしょうか?此処ではそんな話は関係ないと思います。
> (ロシアの潜水艦に出くわすと浮上するとの情報は初めて聞きましたので是非聞ける範囲の詳細が知りたいです。お願い致します。)

呉に昔からp伝わる数多いシー・ストーリーの一つとお考え下さい。もし貴殿が艦�長で、消防車のように騒音やアクティブをまき散らしたソ連潜水艦と出くわしたら、いかがされますか?


> > 米空軍機が、太平洋遥か沖合で遭難した場合には、海自の飛行艇しか救難する手段が(今は)ありませんが、これからは、「ちよだ」や「ちはや」では間に合わない場合、空輸可能のな米海軍のPRM Falconや、やっとNR5の退役が済んで、NATOの民間委託同様の「James Fisher Defence」空輸潜水艦救難システムに頼る必要がでてくるでしょう。は海外にも多く売りましたし、英国もまだNSRSを信用していないのか、全世界のNSRAが運用できるVOOのリストが毎日改訂されている共に、LR5のリストもまだ残しているそうです。

> 救難艦と救難機の話は別けませんか?

助けるのが船でも飛行機でも、どちらでもよいのです。救助システムが、自己完結性を保つのか、外部の営利企業に委託するのかの問題だと思っております。


> もし事故現場が横須賀とハワイの中間地点だとしたらどうでしょう?救難艦とNSRS方式、現場到着はどのくらいになるか?たぶん?ですがそれほど変わりはないと思いますよ?。実際何日かかるかは解りませんが?

さて、そこの水深はどのくらいでしょうか?米国海軍公式サイトのファクト・ファイルには、DSRVは800mと記載されていますが、大嘘だと笑われたことがあります。


後は、別スレッドでお願いします。残り二つだけ。

> > なにせ、長年高額の予算で実用化している海自の救難飛行艇が救助した唯一の軍のパイロットは、現在日米軍司令官のJohn L. Dolan中将ただ一人な�のですから、アメリカやアジア諸国が、海自の広域かつ人続な潜水艦救難能力に、これからは益々期待するようになると思います。

> だから救難艦と救難機の話は別にしませんか?

救難艦のダイバーも救難機のPJも、モチベーションは同じです。別に命令に従って日本記録を立てたわけではありません。もちろん、手柄が欲しかったわけでも・・・

別にするのなら、上記のように、自己完結性を保持するのか、営利企業に委託するのかの選択だと思います。


> > しかしながら、2世代前から、機材一式の空輸とVOOを運用していた米英と、「ちはや」や「ちよだ」との互換性もないDSRVでは、かなり見劣りするばかりでなく、また間に合わない状況がおこらないかと、危惧しております。
> > 日本DSRVの操作性は、LR5などと比較にならないほど優秀ですが、時間内に間に合わなければ、話にならないと思っております。日本のDSRVの優秀性がもったいないとことにまたならないことを祈っております。
> > 公式には、現状の潜水艦救難システムを大きく変更する計画はなく、しばらくこのまま続けるそうです。世界最高性能の潜水艦を隻数だけ沢山つくっても(過渡期の多数の「そうりゅう型」は売り飛ばすのでしょうか)、救難システムが2世代遅れているのなら、仕方がないと思うのですが・・・・

> ちはやの装備するDSRVは2000年配備、NSRS方式のSRVは2007年装備ですが基本性能はほとんど変わりませんしどちらかと言うとちはやの方が性能は上のようにも思えます。ちよだのDSRVもそれより古いですが同等の性能です。どこが2世代遅れているのでしょうか?

次期・新型潜水艦救難母艦(予算通ったんだっけ?)は「多目的救難艦」として予算請求していますが、DSRVは相変わらず、not air transportable and is limited in area of operationsです。潜水艦救難以外のどんな「多目的」を想定しているのか、みな口ごもりますが、代わりに病院船を造ればとの意見には、皆が笑顔で賛成してくれますね。

しかし、メイティング機材やチェンバーをair transportableするのには、非常に厳しい技術の蓄積が必要です。米英はなんとか2世代目を実用化していますが、もし海自が次にair transportableなDSRVを造ったとしても(公式な計画すらありませんが)、米英よりは、2世代以上遅れたものになりそうです。
引用なし
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